土曜日, 3月 19, 2016

ジニ係数:メモ


                 ( 経済学リンク::::::::::
NAMs出版プロジェクト: フロー循環図
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/blog-post_38.html
NAMs出版プロジェクト: ピケティ関連:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/01/blog-post_30.html

世界の超富裕層26人、世界人口の半分の総資産と同額の富を独占 2019年1月
http://www.afpbb.com/articles/-/3207339
https://nam-students.blogspot.com/2019/01/26-2019121.html
アンガス・ディートン
https://nam-students.blogspot.com/2019/03/angus-stewart-deaton19452015.html
NAMs出版プロジェクト: ジニ係数:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/blog-post_28.html
ジニ係数:
ちなみにピケティはジニ係数(7-1,2,3の表では併記)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)

以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より
100 __________
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  累|        /o|  
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  ア|45度  o    |
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  0     所得順位  100
三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数


《下流、中流、上流階級

 誤解のないように言っておくと、私が表7−1〜7−3で使用した「下流階級」(下位50パーセントと定義)、
「中流階級」(中位40パーセント)、そして「上流階級」(上位10パーセント)という呼称はもちろんまったく
恣意的なものであり、異議もあるだろう…》
http://piketty.pse.ens.fr/en/capital21c2
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.1.pdf
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.2.pdf
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.3.pdf

《……私の分析はすべてが十分位数(上位10パーセント、中位40パーセント、下位50パーセントなど)といった
統計概念に基づいている。これは社会がちがってもまったく同じように定義できるからだ。》

______

以下、下書き

参考:
ちなみにピケティはジニ係数に批判的だ。

21c#7
経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多いため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これに対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》

下流、中流、上流階級
  誤解のないように言っておくと、私が表7−1─7−3で使用した「下流階級」(下位50パーセントと定義)、「中流階級」(中位40パーセント)、そして「上流階級」(上位10パーセント)という呼称はもちろんまったく恣意的なものであり、異議もあるだろう…》

《……私の分析はすべてが十分位数(上位10パーセント、中位40パーセント、下位50パーセントなど)といった統計概念に基づいている。これは社会がちがってもまったく同じように定義できるからだ。》


《 総合指標の問題点 
 これまでに提起された問題に答えるために、国別の格差の歴史的動向の検証に入るが、その前に方法論上の問題を論じておかなければならない。特に、表7−1─7−3には、検討されたさまざまな分配に対応するジニ係数も書かれている。ジニ係数──イタリア人統計学者コッラド・ジニ(1884─1965年)にちなんだ名称──は、かなり一般的に使われる格差の総合指標で、公式報告や一般討論でもよく見かける。その仕組みにより0から1までの数値で表される指数だ。完全に平等であれば0になり、絶対的不平等、つまりごく少数のグループが入手可能なすべての資産を所有している場合は1になる。
 実際には、現実社会における労働所得分布のジニ係数はおおよそ0・2から0・4になり、資本所有分布では0・6から0・9、総所得の格差については0・3から0・5になる。1970、1980年代のスカンジナビアでは、労働所得のジニ係数は0・19で完全平等からそう遠くない。これとは逆に、ベル・エポック期のヨーロッパにおける富の分布は、ジニ係数が0・85で、完全不平等に近い(22)。
 これらの係数──他にも、タイル係数などがある──は役に立つこともあるが、問題も多い。それらはある分布が格差について言えることをすべて──階層の最底辺と中間層の格差、そして中間層と最上位、あるいは最上位とその中のさらに上位の格差──ひとつの数値指標に集約できると主張する。これは一見とてもシンプルで魅力的だが、いささか誤解を招くことは必至だ。多面的な現実を一次元の指標に集約しつつ、過度に事象を単純化せず、本来一緒に扱うべきでないことを一緒くたにしないですませるなど、実際には不可能だ。社会的現実と格差の政治経済的重要性は、その分配の中での水準ごとにまったくちがうから、それらを個別に分析することが重要だ。加えて、労働の格差と資本の格差では、機能する経済メカニズムや規範によるその格差の正当化手段がまったくちがうのに、ジニ係数などの総合指標はそれを混同しがちだ。こういった理由から、格差を分析するならジニ係数のような総合指標を利用するよりも、総所得、国富におけるさまざまな十分位、百分位のシェアを示す分布表を使うほうがずっとよいと私は考えた。

22.現実には富は基本的に絶え間なく分配されているのに対し、これらの計算はかぎられた数の社会グループ(表7-1−7-3に示した集団)という仮定に基づいているため、実際のジニ係数よりも若干過小評価されている。異なる数の社会グループに関して得られた詳細な結果についてはオンライン専門補遺と補足表S7.4−6を参照。》

Thomas Piketty - capital21cen



ピケティは同様に
ソローモデルにも批判的だ。*

言うまでもなくピケティはマルクスとも違うアプローチなのだが…
マルクス経済学から近経に接近する人はカレツキを読む必要がある。カレツキはスティグリッツと違い、
完全雇用を目指すことで国家に無理が祟り、ファシズムの危険が高まると考えている。
カレツキはケインズとも往復書簡でやりとりをしている。一筋縄ではいかない。


《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》





















格差

ジニ係数

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  ア|45度  o    |
 (%) / o      |
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  0     所得順位  100

三日月の面積B
二等辺三角形の面積A
B/A=ジニ係数

吉川洋マクロ経済学2009年173頁より

平等時/
不平等時_|

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                   (経済学リンク::::::::::
NAMs出版プロジェクト: ルイスの「二重経済モデル」:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/02/blog-post_47.html
NAMs出版プロジェクト: ピケティ関連:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/01/blog-post_30.html
NAMs出版プロジェクト: ピケティ資料:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/blog-post_80.html

NAMs出版プロジェクト: 宇沢弘文(1928~2014):メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/blog-post_10.html

プルードンの農工連合案は、実によく経済の実態をわかっている人の案だと思う。そういった観点から、ピケティが採用したソローのモデルには不満があったが、この問題について吉川洋がうまく対談で指摘していた。
(ちなみにピケティが総生産Y(yeidのy、生産、産出)を重視していない、あるいは定数として考えているのは、近年の先進国の低成長が前提となっているからだ。)
著書からはそこまで明確ではないが、ピケティもソローのモデルには不満で、吉川洋との対談(日経20150206)でルイスの二重経済モデルを(わかりにくいという注文をつけながらも)認めている。
吉川洋との対談。以下引用、
ピケティ:(略)…もちろん、どの国も格差に伴う固有の歴史を抱えています。そのすべてが問題です。日本では、社会保障をどの程度まで広げていくのか、どの程度まで社会による保護が望ましいのか、が問題になっています。40%程度の労働者が非正規なので、それが少ない失業率にもつながっているものの、別の格差を生み出しています。
 こうして各国が置かれた状況を比較することで様々なことが分かります。『21世紀の資本』でやろうとしたのは、極めて多様な歴史を抱えた国々の経験を、1つにまとめて提示することでした。
吉川:なるほど。では、ここで少し経済学の議論をしてもいいですか。あなたは基本的に「ソローモデル」に依拠しています。資本の中身を分けずひとくくりにして経済成長を分析している「ワンセクターモデル」よりも、私は19世紀を理解するうえでは、アーサー・ルイスの提唱した「二重経済モデル」(ルイス・モデル)の方が良いと思います。
 これは途上国経済を分析するモデルで、経済を分析する時に経済を都市工業部門と農業部門に分け、農業部門にある余剰労働力を使いながら工業部門が経済成長していくモデルです。ポイントは、実質賃金が労働の限界生産に等しくないことです。

ソローモデルは全く信用できない

ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》
《 英国とフランスの資本の中身を1700年から2010年まで見渡すと、農地が極端に減って、一方で純外国資本(その国の市民が所有する外国資産と、外国がその国で所有する資産の差。国債も含む)が増えています。宅地も1950年代から増えています。つまり「資本」はひとくくりにできるものではなく、常に多層なのです。ワンセクターモデルは全く信用していません。資本は常にマルチセクター(複数のセクター)です。この本で示したのは異なるタイプの資本の蓄積モデルで、だからこそこんなに分厚くなったのです。
 資本の中身は変化し続けます。しかもそれは重要な構造変化です。構造変化を描く方法の1つが、あなたのおっしゃったルイスの「二重経済モデル」です。これも興味深いですが、私はもっと一般的で分かりやすく、かつもっと多層な資本の変化を説明するモデルが必要だと思います。そうしなければ、資本所得比率の変遷や資本シェアの推移をたどることができません。

本で提示したかった新しい経済モデル

 最近のデータを見れば、住宅価格が上昇していることが分かると思います。日本や英国、フランスにおける資本所得比率の上昇を理解するためには、セクター内ではなく、セクター間の代替性にも注目する必要があります。
 また、日本や英国、フランスの過去数十年の資本所得比率や賃金所得比率の上昇は、ほとんどが不動産・住宅セクター、あるいはエネルギーセクターが要因になっています。資本集約的なセクターに注視する必要があるのです。私が開発しようとしたのは、こうした分析が可能になる、多層的な資本蓄積アプローチ(による経済モデル)なのです。
吉川:そうですね、ソローのワンセクターモデルでは、資本を議論する時に土地をあまり重視しません。しかも土地と機械設備すら区別をしない。しかしあなたはそれこそが極めて重要であると考えるわけですね。
ピケティ:大変重要です。ソローモデルは現実世界をあまりに単純化しすぎていて、大きな構造変化を捉えることができません。
吉川:それなら、私は、あなたがルイス・モデルを発展させればうまくいくのではないかと思いますけれど、どうですか。
ピケティ:いえ、ルイス・モデルよりもっと一般的なものにしたいのです。この本では、資本蓄積におけるマルチセクターモデルを押し出しました。ルイス・モデルの一種と呼んでも構いません。しかしルイス・モデルよりもっと分かりやすいと思います。》
引用終わり。
『21世紀の資本』第3章より
出所と時系列データ:http://piketty.pse.ens.fr/capital21c
(フランスの他に、イギリス(以上第3章)、ドイツ、アメリカ、カナダ(以上第4章)の同様の図が考察される。)
二重経済モデルは、経済を単純に2つの部門に分けて分析するモデルである。アーサーは発展途上国の経済を伝統的部門(低賃金で無制限に近い労働供給がある部門)と近代的部門(大量の資本がある部門)とに分けて分析する二重経済論を考案し、伝統的部門からの無制限労働供給によって、一定の賃金水準において労働供給曲線が無限に弾力的になると説明した。特に余剰労働力を用いたインフラ投資が鍵を握るとして、政府による積極政策の必要性を説いた。
______
ピケティの名前が出たので…
ピケティはジニ係数(7-1,2,3の表では併記)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数*のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)

以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より
100 __________
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(三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数)

ピケティは同様にソローモデル**にも批判的だ。

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http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20150204/277158/?P=5&mds 日経記事5/8(要ログイン)
《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。
私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。
それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の
変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》

言うまでもなくピケティはマルクスとも違うアプローチなのだが…
マルクス経済学から近経に接近する人はカレツキを読む必要がある。カレツキはスティグ
リッツと違い、完全雇用を目指すことで国家に無理が祟り、ファシズムの危険が高まると
考えている。カレツキはケインズとも往復書簡(未邦訳)でやりとりをしている。一筋縄ではいかない。

16 Comments:

Blogger yoji said...


《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。私のアプローチは、
(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。それは『21世紀の資本』の113ページ
(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身
の変化をとらえることです。》

11:47 午後  
Blogger yoji said...


《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。
私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。
それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の
変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》

11:48 午後  
Blogger yoji said...

ピケティの名前が出たので…
ピケティはジニ係数(7-1,2,3の表では併記)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)

以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より
100 __________
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  累|        /o|  
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  シ|    /B o  | A
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  ア|45度  o    |
 (%) / o      |
   |/_________|
  0     所得順位  100
三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数

ピケティは同様にソローモデルにも批判的だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20150204/277158/?P=5&mds 日経記事5/8(要ログイン)
《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。
私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。
それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の
変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》

言うまでもなくピケティはマルクスとも違うアプローチなのだが…
マルクス経済学から近経に接近する人はカレツキを読む必要がある。カレツキはスティグ
リッツと違い、完全雇用を目指すことで国家に無理が祟り、ファシズムの危険が高まると
考えている。カレツキはケインズとも往復書簡でやりとりをしている。一筋縄ではいかない。

11:54 午後  
Blogger yoji said...

ピケティの名前が出たので…
ピケティはジニ係数(併記して使用)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数*のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)



以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より

100 __________
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  累|        /o|  
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  0     所得順位  100
(三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数)

ピケティは同様にソローモデル**にも批判的だ。

**
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20150204/277158/?P=5&mds 日経記事5/8(要ログイン)
《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。
私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。
それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の
変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》

言うまでもなくピケティはマルクスとも違うアプローチなのだが…
マルクス経済学から近経に接近する人はカレツキを読む必要がある。カレツキはスティグ
リッツと違い、完全雇用を目指すことで国家に無理が祟り、ファシズムの危険が高まると
考えている。カレツキはケインズとも往復書簡でやりとりをしている(未邦訳)。一筋縄ではいかない。

12:01 午前  
Blogger yoji said...

オリガルヒ:
ロシアの新興財閥は、ロシアの資本主義化の過程で形成された政治的影響力を有する寡頭資本家。一般的には
寡頭制 (Oligarchy) にちなみ、オリガルヒ (露: Олигархи, 英: oligarch) と呼ばれる。

ロシアの新興財閥は、ソ連時代の社会主義的政治・経済体制から、資本主義体制に移行する過程で形成さ
れた。旧ソ連体制下で国有財産であったはずの所有権が、いかに民間に移転されていったかについては不明
な点が多いが、2000年代初頭の日本の経済財政諮問会議や、総合規制改革会議とその後継の規制改革・民間
開放推進会議による民間有識者主導の意思決定で、グリーンピアやかんぽの宿・メルパルクなどの郵政関連
施設の売却が行われたように、一部の政治家と官民の癒着により、立法措置を含んだ違法性を問いにくい手
続きがとられたとみられている。

ジニ係数:
ちなみにピケティはジニ係数(7-1,2,3の表では併記)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)

以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より
100 __________
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  0     所得順位  100
三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数

ピケティは同様にソローモデルにも批判的だ。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20150204/277158/?P=5&mds 日経記事5/8(要ログイン)
《ピケティ:まず、ソローのワンセクターモデルはあまりいいモデルではないと思います。
私のアプローチは、(農地、住宅など)複数のセクターに分けて資本をとらえています。
それは『21世紀の資本』の113ページ(注:英訳版、邦訳版では119ページの第3章「資本の
変化」)から書いたのですが、重要なのは、資本の中身の変化をとらえることです。》

7:30 午後  
Blogger yoji said...

ちなみにピケティはジニ係数に批判的だ。

21c#7
《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差というまったく異なる
要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多いため、格差の多様な様相とそこで働いている
メカニズムをはっきり区別できない。これに対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》

《下流、中流、上流階級

 誤解のないように言っておくと、私が表7−1─7−3で使用した「下流階級」(下位50パーセントと定義)、
「中流階級」(中位40パーセント)、そして「上流階級」(上位10パーセント)という呼称はもちろんまったく
恣意的なものであり、異議もあるだろう…》

《……私の分析はすべてが十分位数(上位10パーセント、中位40パーセント、下位50パーセントなど)といった
統計概念に基づいている。これは社会がちがってもまったく同じように定義できるからだ。》

7:33 午後  
Blogger yoji said...

ジニ係数:
ちなみにピケティはジニ係数(7-1,2,3の表では併記)に批判的だ。

《経済学者の著作や、国民の論議に登場する所得格差の統計指標は、労働と資本の格差
というまったく異なる要素を混ぜ合わせたジニ係数のような総合指標であることが多い
ため、格差の多様な様相とそこで働いているメカニズムをはっきり区別できない。これ
に対し、私はこれらの要素を可能なかぎり厳密に区別して考えよう。》 (21世紀の資本論#7)

以下、吉川洋マクロ経済学2009年173頁より
100 __________
   |         /|
  累|        /o|  
  積|       /  |
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  ア|45度  o    |
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  0     所得順位  100
三日月の面積B、二等辺三角形の面積A、B/A=ジニ係数


《下流、中流、上流階級

 誤解のないように言っておくと、私が表7−1〜7−3で使用した「下流階級」(下位50パーセントと定義)、
「中流階級」(中位40パーセント)、そして「上流階級」(上位10パーセント)という呼称はもちろんまったく
恣意的なものであり、異議もあるだろう…》
http://piketty.pse.ens.fr/en/capital21c2
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.1.pdf
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.2.pdf
http://piketty.pse.ens.fr/files/capital21c/en/pdf/T7.3.pdf

《……私の分析はすべてが十分位数(上位10パーセント、中位40パーセント、下位50パーセントなど)といった
統計概念に基づいている。これは社会がちがってもまったく同じように定義できるからだ。》

7:43 午後  
Blogger yoji said...






http://image.itmedia.co.jp/business/articles/1611/28/l_sh_nri_01.JPG
2015年
世帯の「純金融資産保有額」
               /\
          5億円~:超富裕層75兆円(7.3万世帯)
             /____\  
            /      \
         1~5億円:富裕層197兆円(121.7万世帯)
          /__________\   
         /            \
       5000万~1億円:準富裕層245兆円(314.9万世帯)
       /________________\
      /                  \ 
     /3000~5000万円:アッパーマス層282兆円(680.8万世帯)
    /______________________\
   /                        \
  /3000万円未満:「マス層」4173万世帯・約78%。資産額合計は603兆円
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(マス層は約78%。ピラミッドの底はもっと広がっていると考えるべきだ)


           5億円~:超富裕層75兆円(7.3万世帯)
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         1~5億円:富裕層197兆円(121.7万世帯)
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       5000万~1億円:準富裕層245兆円(314.9万世帯)
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      /3000~5000万円:アッパーマス層282兆円(680.8万世帯)
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  /3000万円未満:「マス層」4173万世帯・約78%。資産額合計は603兆円
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【経済】金融資産1億円以上の富裕層が調査開始以降最多に  [無断転載禁止]©2ch.net

1 : 海江田三郎 ★2016/11/28(月) 22:32:37.08 ID:CAP_USER
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1611/28/news136.html

 1億円以上の金融資産を持つ「富裕層」は、日本にどれほどいるのだろうか――。
野村総合研究所の調査では、日本の総世帯数の40分の1程度にあたる約122万世帯が富裕層に該当し、
増加した結果2000年以降で最多になったことが分かった。

 預貯金・株式など金融資産の合計から負債を差し引いた「純金融資産保有額」が1億円以上の世帯を「富裕層」、
5億円以上の世帯を「超富裕層」と定義してまとめた。
 調査によると、2015年現在での富裕層の合計は121.7万世帯で、富裕層が114.4万世帯、
超富裕層が7.3万世帯だった。これまでの最高だった13年の計100.7万世帯を大きく上回り、
2000年の調査開始以来最も多かった。13年と比べ、富裕層と超富裕層は純金融資産額をそれぞれ17.3%、2.7%増やしていた。
 大多数を占めるのは3000万円未満の「マス層」で、4173万世帯・約78%。その資産額合計は603兆円と、
全体の43%に過ぎない。富裕層・超富裕層は全世帯の2%強という少数派だが、資産額では全体の約20%を占めている計算になる。

 富裕層・超富裕層が増加した要因として、(1)アベノミクスによる株価の上昇が長期間続いたこと、
(2)相続税の課税が強化されたため、生前贈与が活発化していること――の2点を挙げている。

8:46 午前  
Blogger yoji said...

【経済】金融資産1億円以上の国内の富裕層が121万7千世帯に…株高の影響などで13年末より2割増える★2 [無断転載禁止]©2ch.net

1 :曙光 ★:2016/11/29(火) 23:02:29.89 ID:CAP_USER9
野村総合研究所は28日、金融資産1億円以上の国内の富裕層が2015年末時点で121万7千世帯となり、13年末と比べて2割増えたとの推計を発表した。
13年末から15年末はおおむねアベノミクスの株高局面で、保有株式の評価額が膨らむなどして新たに21万世帯が富裕層に加わった。

 野村総研は政府の統計資料に独自のアンケート結果を加味し、ほぼ2年ごとに推計をまとめている。
保有する預貯金や株式、債券などの合計額から負債を差し引いた金融資産が5億円以上の「超富裕層」は7万3千世帯、1億円以上5億円未満は114万4千世帯に上った。

http://this.kiji.is/175952401043275777

2016/11/28(月) 22:14:34.51

前スレ
http://daily.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1480338874/

6:07 午前  
Blogger yoji said...

http://image.itmedia.co.jp/business/articles/1611/28/l_sh_nri_01.JPG
2015年日本国、世帯の「純金融資産保有額」

           5億円~:超富裕層75兆円(7.3万世帯)
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         1~5億円:富裕層197兆円(121.7万世帯)
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       5000万~1億円:準富裕層245兆円(314.9万世帯)
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      /3000~5000万円:アッパーマス層282兆円(680.8万世帯)
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(マス層は約78%。ピラミッドの底はもっと広がっていると考えるべきだ)

6:11 午前  
Blogger yoji said...


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170116-00000015-jij_afp-bus_all
世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪に集中
AFP=時事 1/16(月) 13:01配信

世界人口の半分36億人分の総資産と同額の富、8人の富豪に集中
米経済誌フォーブスの2016年版世界長者番付で上位6人にランキングされた(左から)米マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏、スペインのアパレル大手インディテックス創業者アマンシオ・オルテガ氏、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏、メキシコの通信王カルロス・スリム氏、米アマゾン・ドットコム創業者ジェフ・ベゾス氏、フェイスブック共同創業者マーク・ザッカーバーグ氏(撮影日不明)。【翻訳編集】 AFPBB News

【AFP=時事】貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム(Oxfam)」は16日、世界人口のうち所得の低い半分に相当する36億人の資産額と、世界で最も裕福な富豪8人の資産額が同じだとする報告書を発表し、格差が「社会を分断する脅威」となるレベルにまで拡大していると警鐘を鳴らした。

【関連写真】8人のうち残る2人は…

 この報告書は、スイス・ダボス(Davos)で17日から世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)が開催されるのを前に発表されたもの。それによると、世界人口のうち所得の低い半数の人々の資産額の合計と同額の富が、米誌フォーブス(Forbes)の世界長者番付上位の米国人6人、スペイン人1人、メキシコ人1人の計8人に集中しているという。

 この8人の中には、米マイクロソフト(Microsoft)の共同創業者ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏、交流サイト(SNS)最大手フェイスブック(Facebook)の共同創業者マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏、インターネット通販最大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が含まれている。

 オックスファムが1年前に発表した報告書では、世界人口の半分と同額の資産が集中していると指摘された富豪の人数は62人だった。オックスファムによると今回は、インドや中国などにおける富の再分配のデータを刷新し、算出し直したという。

 オックスファムは、世界で所得格差が拡大していることと、既存政治への幻滅が広がっていることには関連性があると指摘している。

 報告書では、「ブレグジット(Brexit、英国のEU離脱)から米大統領選でのドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の当選まで、人種差別の増加と既存政治への幻滅の拡大が憂慮すべき事態となっている。裕福な国々で現状を容認しない人々が増えつつあることを示す兆候がある」と説明。「裕福な個人と企業」に対する課税額を引き上げ、国家間の法人税引き下げ競争を終わらせる国際合意を形成するよう呼び掛けるとともに、企業のロビー活動やビジネス・政治における「縁故主義」を非難している。【翻訳編集】 AFPBB News

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最終更新:1/16(月) 14:51AFP=時事

9:56 午後  
Blogger yoji said...

【経済】「富の集中」日本も 資産の2割が2%の富裕層に©2ch.net
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0001 孤高の旅人 ★ 転載ダメ©2ch.net 2017/02/17 03:28:21
「富の集中」日本も 資産の2割が2%の富裕層に
2017年2月16日 06時59分
http://www.tokyo-np....017021690065742.html

 二〇一五年に一億円以上の金融資産を持っていた富裕層の世帯数は「アベノミクス」が始まる前の一一年に比べ、四十万世帯(50・2%)増えたことが野村総合研究所の調査で分かった。これに伴い富裕層への資産の「集中率」もこの間に約3%上昇。全体の二割の資産をわずか2%程度の世帯が持つ実態が浮かび上がった。米国では上位約3%の富裕層が全体の半分を超す資産を持つが、日本でも富の集中が加速している。 (池井戸聡)
 高額報酬の役員と従業員との収入格差も拡大傾向で、今春闘は、こうした動きに歯止めをかける従業員の賃上げがどこまで進むかが焦点になる。
 野村総研の試算では、一五年に一億円以上の資産があった富裕層は百二十一万七千世帯に増加した。株価上昇で保有株に含み益が出たり、売却で利益を得た人が増えたのが主な要因。一六年前半は「富裕層の増加率は停滞した」(野村総研の良本真基(りょうもとまさき)氏)が、トランプ米大統領への期待で株価が上がり、再び富の集中が進む傾向にあるという。
 収入格差も広がる傾向だ。東京商工リサーチの集計では、一〇年に二百八十九人だった年収一億円以上の上場企業(三月期決算)の役員数は一六年に四百十四人に増加。一人当たりの平均報酬は二億円を超えた。
 役員に比べると従業員の年収の増加率は緩やかだ。同社によると上場約二千二百社(三月期決算)の一六年の平均年収は六百二十二万円で、一〇年比の増加率は7・8%。一方でこの間に一億円以上を得た役員の一人当たりの報酬額は22・6%増えた。
 中小や非上場企業を含む給与所得者の年収の伸びはさらに鈍い。国税庁によると非正規を含む一五年の平均年収は四百二十万円で、一〇年からの増加率は2%。この間に平均年収に近い収入層の人数はほぼ横ばいだったが、一千万円超を得た人は約20%、「百万円以下」も約14%増えた。日本も米国のように「平均層」よりも、高、低所得者が増える傾向にある。

10:50 午前  
Blogger yoji said...

ミラノビッチさんがピケティさんにある意味反論している。
ピケティさんはクズネッツ曲線のモデルを反証したが、
ミラノビッチさんはクズネッツ曲線の修正版(繰り返しバージョン)のモデル
をもってきて、ピケティさんよりも長期スパンの不平等を説明できると
主張なさっている。
それはマルサス・サイクルの一般化で、クズネッツサイクルと彼はそれを呼んだ。

ブランコ・ミラノビッチさんはグローバル経済では世界はより平等化しつつあるという。
特に、中国がその平等化に貢献したことは多くの経済学者が認めているところだ。
中国にかぎらず、ここのところの東アジアの経済成長はめまぐるしい。
中国、インド、インドネシア、タイ、ベトナム、そして遅れてモンゴルや中央アジア諸国
もこの波に乗ってくるかもしれない。東アジアの中間層が急成長しているというのだ。

反論もある。ジニ係数は相対値だ。絶対値で見れば、世界の不平等は拡大しているように見える。
ミラノビッチさんは相対値で表す通常のジニ係数を支持し、擁護している。

最低所得者年収8万円と最高所得者年収80万円の格差があったとしよう。
これが年収80万円と年収800万円に変化してもジニ係数は変わらない。
ところが80-8=72, 800-80=720だ。
ジニ係数は変わらなくても最低所得者が72万しか増やしていないのに
最高所得者はその間に720万も増やしていることになる。

ミラノビッチはジニ係数を擁護するために近代経済学の効用理論をもってくる。
つまり限界効用逓減の法則というやつだ。
金持ちの720万円は見かけの値の高さとは違って実際の効用は低いという。

10:27 午前  
Blogger yoji said...

不平等について―― 経済学と統計が語る26の話 単行本 – 2012/11/23
ブランコ・ミラノヴィッチ (著),‎ 村上 彩 (翻訳)
5つ星のうち 4.6 8件のカスタマーレビュー

不平等について次の3つの視点から26のテーマに分けて論じた本。まず、単一のコミュニティ内での個人の間の不平等。次いで、国や民族の間の不平等。そしてグローバルな不平等(個人と地域の不平等を合わせたもの)である。取り上げている時代は、古代ローマ時代、近代、現代と幅広い。80対20の法則で有名なパレートや、所得の不平等を逆U字曲線で表したグズネッツの理論の解説も行われている。

旧ソ連は比較的経済的には平等だったが政治的には不平等であり職務上の特権的地位を生み出した。また、ソ連の共和国同士の所得格差はロシアからタジキスタンまで最大1対6と大きく、ロシアでその格差を埋めるための所得再配分を重荷と考える人々が増えたことが連邦崩壊の理由のひとつになった。ユーゴスラビアはミシガン州ほどの小国だったがその中にスロベニアからコソボまで1対8の地域間所得格差を抱えていたことがやはり分裂の原因のひとつになった。

統一中国の深刻な問題は不平等である。1980年代には30以下だったジニ係数は2005年に45になった。海沿いの5省+4都市で中国のGDPは50%を上回り、内陸部との格差が広がっている。1820年頃、世界で最も豊かだったイギリスとオランダの1人当たりGDPは、貧しかったインドや中国の3倍程度だった。しかし、現代では富める国と貧しい国との1人あたりのGDPは100倍になっている。

グローバリゼーションは格差の収束には貢献しているといえない。資本移動は富める国同士の間の方が大きく、知的財産権の強化などで先進国は技術面でもブロックを作ろうと努力している。そして、世界の人々の所得格差の80%は次の2つの要因で説明できる。まず第一はどこの国で生まれるか。第二はどの所得階層の両親に生まれるか。つまり、生まれで80%が決まるのであり、努力のように本人の意志で実現できる幅は小さい。経済格差は移民の主因にもなり、移住先で低賃金で仕事を奪い、文化的な軋轢を生み、報道される機会は少ないが国境では多くの死者が出ている。

世界的に見ると、上位1.75%が富の全体の20%を占める一方で、下位77%が富の20%を分け合っている。よって、グローバルな中間層というのは実際は存在しないに等しい。また、不平等という点でもアジアは極めて多様で、EUのようにこの地域がひとつになるようなことは当面考えにくい。金融危機は格差を助長したのであって、不平等自体を生み出したわけではない。

不平等というテーマを多様な視点から扱っており、大変興味深い内容だった。

10:31 午前  
Blogger yoji said...

世界の超富裕層26人、世界人口の半分の総資産と同額の富を独占
2019年1月21日 14:19 発信地:ダボス/スイス [ スイス ヨーロッパ ]
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世界の超富裕層26人、世界人口の半分の総資産と同額の富を独占❮ 1/2 ❯‹›
パレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスにある難民キャンプで暮らすパレスチナ人の少女(2018年12月31日撮影)。(c)SAID KHATIB / AFP
パレスチナ自治区ガザ地区南部のハンユニスにある難民キャンプで暮らすパレスチナ人の少女(2018年12月31日撮影)。(c)SAID KHATIB / AFP
エチオピアのアディスアベバで、性労働者の女性とその子どもたちが最悪の健康状態に直面しているメルカート地区の歓楽街(2005年6月11日撮影)。(c) MARCO LONGARI / AFP
【1月21日 AFP】世界で最も裕福な26人が、世界人口のうち所得の低い半数に当たる38億人の総資産と同額の富を握っているとの報告書を、国際NGO「オックスファム(Oxfam)」が21日に発表した。拡大する一方の貧富の差を是正するため、富裕層への増税が必要だと各国政府に強く求めている。

 スイス・ダボス(Davos)で開かれる世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)を前に発表された最新報告によると、資産額10億ドル(約1100億円)以上の富裕層の人々が世界各地に保有する資産の総額は2018年、毎日25億ドル(約2700億円)ずつ増加した。

 世界一の富豪である米アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の創業者ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏の資産は昨年、1120億ドル(約12兆2800億円)に増えた。オックスファムによればベゾス氏の総資産のわずか1%が、人口1億500万人のエチオピアの保健医療予算全額に匹敵するという。

 一方、世界人口のうち経済的に恵まれない半数に相当する38億人の資産総額は昨年、11%減少した。

 オックスファムは、拡大する格差によって貧困対策の効果が損なわれ、経済は打撃を受け、人々の怒りをあおる結果になっていると強調。各国政府が保健医療や教育といった公共サービスに割く予算を削減する一方で、富裕層に対する税制優遇を続け、経済格差をさらに深刻化させていると警告した。

 報告書は、富裕層や大企業に課税して「底辺への競争」をやめるよう各国に強く要求。最富裕層がたった0.5%多く税金を払えば、「現在教育を受けられずにいる子どもたち2億6200万人に教育を授け、330万人の命を救えるだけの保健医療を提供しても、余りある資金を確保できる」と指摘している。(c)AFP

6:03 午前  
Blogger yoji said...

322 金持ち名無しさん、貧乏名無しさん (ワッチョイ f728-qi/b)[] 2019/06/07(金) 19:28:16.04 ID:3irzHw7m0
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/47989
「たったの62人」大富豪が全世界の半分の富を持つ、あまりにも異常な世界の現実
現在、世界の総資産額ランキングのトップは、
マイクロソフト創業者、ビル・ゲイツ氏の約9兆1000億円。
以下、メキシコの通信王カルロス・スリム氏の8兆9000億円、
投資家ウォーレン・バフェット氏の8兆3000億円……という具合に続く。

3:35 午前  

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