Michel de Montaigne ミシェル・ド・モンテーニュ

Michel de Montaigne
ミシェル・ド・モンテーニュ

Michel Eyquem de Montaigne (/mɒnˈteɪn/;[3] French: [miʃɛl ekɛm də mɔ̃tɛɲ]; 28 February 1533 – 13 September 1592) was one of the most influential philosophers of the French Renaissance, known for popularizing the essay as a literary genre. He became famous for his effortless ability to merge serious intellectual exercises with casual anecdotes[4] and autobiography—and his massive volume Essais (translated literally as "Attempts" or "Trials") contains, to this day, some of the most influential essays ever written. Montaigne had a direct influence on writers all over the world, including René Descartes,[5] Blaise Pascal, Jean-Jacques Rousseau, Albert Hirschman, William Hazlitt,[6] Ralph Waldo Emerson, Friedrich Nietzsche, Stefan Zweig, Eric Hoffer,[7] Isaac Asimov, and possibly on the later works of William Shakespeare.

もしも人から、なぜ彼を愛したのかと問い詰められたら、「それは彼が彼であったから、私が私であったから」と答える以外には、何とも言いようがないように思う。
If you press me to say why I loved him, I can say no more than because he was he, and I was I.

私が他人の言葉を引用するのは、自分をもっとうまく表現するためにすぎない。
I quote others only in order the better to express myself.

自分を他人に貸しなさい。しかし自分だけにしか自分を与えてはならない。
Lend yourself to others, but give yourself to yourself.

わたしは何を知っているだろうか?
What do I know?
(Que sais-je? クセジュ)

世界で最も素晴らしいことは、自立の方法を知ることである。
The greatest thing in the world is to know how to belong to oneself.

物財の貧困は容易に癒されるが、魂の貧困はけっして癒されない。
Poverty of goods is easily cured; poverty of soul, impossible.

子供の教育については、勉学の欲望と興味を喚起することが一番大切である。でないと結局、本を背負ったロバを養うことになる。
In the education of children there is nothing like alluring the interest and affection, otherwise you only make so many asses laden with books.

すばらしき結婚は、盲目の妻と、耳の不自由な夫の間で生まれる。
A good marriage would be between a blind wife and a deaf husband.

家中の者に称賛される男は少ない。
Few men have been admired by their own households.

最も知られることのないものこそ、最も固く信じられるものである。
Nothing is so firmly believed as that which we least know.

私が最も恐れるものこそ、恐れである。
The thing I fear most is fear.

世の中には、勝利よりももっと勝ち誇るに足る敗北があるものだ。
There are some defeats more triumphant than victories.

苦しみを恐れる者は、その恐怖だけですでに苦しんでいる。
A man who fears suffering is already suffering from what he fears.

目指す港がないような航海をしていたら、どんな風が吹いても助けにならない。
No wind serves him who addresses his voyage to no certain port.

自説に固執し、夢中になることは愚鈍さの最も確かな証拠である。
Stubborn and ardent clinging to one’s opinion is the best proof of stupidity.

いつかできることはすべて、今日でもできる。
Whatever can be done another day can be done today.

結婚は鳥かごに似ている。外にいる鳥は必死で中に入ろうとし、中にいる鳥は必死で逃げ出そうとする。
Marriage is like a cage; one sees the birds outside desperate to get in, and those inside equally desperate to get out.

恥ずかしいと思わぬことは、恥ずかしがらずに言うべきだ。
Let no man be ashamed to speak what he is not ashamed to think.

食べているうちに食欲は起こるものだ。
My appetite comes to me while eating.

自分を持っていれば、賢者は何も失わない。
A wise man never loses anything, if he has himself.

我々は他人の知識によって物知りにはなれるが、賢くなるには、我々自身の知恵によるしかない。
We can be knowledgeable with other men’s knowledge, but we cannot be wise with other men’s wisdom.

老いは、私達の顔よりも心に多くのシワを刻む。
Age imprints more wrinkles in the mind than it does on the face.

私が猫と戯れているとき、ひょっとすると猫のほうが、私を相手に遊んでいるのではないだろうか。
When I play with my cat, who knows whether she is not amusing herself with me more than I with her.

言うことと、やることは別のものである。
Saying is one thing and doing is another.

心は正しい目標をなくすと、偽りの目標にはけ口を向けるものだ。

運命は我らを幸福にも不幸にもしない。ただその種子を我らに提供するだけである。

私は旅行に出る理由を尋ねる人があると、いつもこう答えるようにしている。「私は、自分が何を避けようとするのかはよくわかるのだが、何を求めているのかはよくわからない」と。

あらかじめ死を考えておくことは、自由を考えることである。

美しい女にはやがて飽きがくるが、善良な女には決して飽きはこない。

夫婦の仲はあまりつづけて一緒にいると、冷めやすいし、くっついてばかりいると、損なわれやすい。知らない女性はどれも愛想がよく見える。

男が女に「いつまでも愛しつづける」と誓う前提には、「女がいつまでも愛すべき存在でありつづけるかぎり」という条件がついている。

愚者が賢者から学ぶことよりも、賢者が愚者から学ぶことのほうが多い。

美貌や愛欲によって結ばれた結婚ほど、早く紛争を起こして失敗するものはない。結婚には、一定して変ることのないしっかりとした土台と、堅実にして慎重な行動が必要である。沸き立つような歓喜は、何の役にも立たない。

もし私が再びこの人生を繰り返さねばならないとしたら、私の過ごしてきた生活を再び過ごしたい。過去を悔まず、未来を恐れもしないから。

私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。

この世で一番大切なことは、どうしたら自分が自分のものになりきれるかを知ることだ。

我々の苦悩の中でも最も歓迎できないのは、自分の存在を軽蔑することだ。

各人はその考え次第で幸福にもなり、不幸にもなる。他人が見てそう思う人ではなく、自分でそう思う人が幸福なのである。

怒りは奇妙な用法を有する武器である。他のすべての武器は、人間がこれを用いるものだが、この武器はわれわれを用いる。

羞恥心はすべての人にまことにふさわしいものである。しかし、それを克服するすべを、そしてそれを決して失わないすべを心得ておかねばならない。

人間はその身に降りかかることよりも、それをどう受け止めるかによって傷つくことが多い。

なにごとも逃げてはいけない。敵に対しても、もしも、こちらが逃げれば、ますます激しく攻めてくるものだ。それと同じように、人生のさまざまな苦しみも、私たちが恐れおののいているのをみると、いい気になって、更にいじめてくる。

世界で一番高い玉座に上っても、やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。

恋が強烈でないのは恋の自然に反しており、恋が変わりなく続くのは、強烈であるべき恋の自然に反している。

強い心で立ち向かっていく人には、向こうのほうが逃げ出し、降伏するのである。だから、断じて強気でいかねばならない。

真の自由とは、自分自身に対してあらゆることをなしうるということである。

孤独な生活の目的とは、もっと悠々と気ままに暮らすというただ一つである。

人生の価値は時間の長さではなく、その使い方で決まる。長生きをしてもむなしい人もいる。

臆病は残酷性の母である。

泣くことも一種の快楽である。

私は苦労はいとわぬ。辛抱もする。だが、それは自分に気の向いたことをするときだけだ。

真の友愛においては、私は友を自分の方に引き寄せるよりも、むしろ自分を友に与える。

値の高さが、肉の味をよくする。

法律が信用されているのは、それが公正であるからではなく、それが法であるからである。

真実でさえ、時と方法を選ばずに用いられてよいということはない。

他人のために暮らすのはもうたくさんだ。せめてこのわずかな余生を、みずからのために生きようではないか。

防備は攻撃を引き寄せ、疑念は侵害を引き寄せる。

賢者は自然の富を熱心に求める。

すぐれた記憶は弱い判断力と結びやすい。

一人の人間の評価と価値は、心と意志のなかにある。そこに人間の本当の栄誉が宿るのだ。

良い結婚は… 恋愛を同伴し、その性質を帯びることを拒む。むしろそれは、友愛の性質を模倣しようと務める。

誰もがその収入を公表はしない。ただ収入によって得たものを見せびらかすだけである。

よい結婚というものが極めて少ないことは、それがいかに貴重で、偉大なものであるかという証拠である。

日ごとに新たなる思想があり、我々の心は天気とともに移り変わる。

恋愛で第一に大事なことは何かと聞かれたら、私は、好機をとらえることと答えるだろう。第二も同じ、第三もやはりそれだ。

王国を統治するより、家庭を治めるほうが困難である。

わずか一言でも下手に受け取られると、十年の功績も忘れられてしまう。

不幸は大半が人生に対する誤った解釈のしるしである。

暗記することは真に知ることではないのです。それだけなら、記憶の中に託されたものを後生大事に守っているだけなのです。

自然はやさしい案内者である。賢明で、公正で、しかもやさしい。

心にもない言葉よりも沈黙のほうが、むしろずっと社交性を損なわない。

善行は、お返しができる程度なら、快く受け取られる。その限度を超えると、感謝どころか増悪が返ってくる。

我々人間の意見の最も普遍の性質は多種多様ということである。