月曜日, 5月 21, 2018

実験経済学 川越敏司(&行動マルクス経済学?)

   ( 経済学リンク::::::::::
NAMs出版プロジェクト: 経済学日本人著者入門書
http://nam-students.blogspot.jp/2016/10/blog-post_9.html

エスター・デュフロ(Esther Duflo, 1972年10月25日 - )
https://nam-students.blogspot.com/2019/10/esther-duflo-19721025.html
[2019年ノーベル経済学賞 ランダム化比較試験]

実験経済学
自給自足
Experiments with Economic Principles: Microeconomics (英語) ペーパーバック – 1999/8/9 Theodore Bergstrom (著), John Miller (著)
経済ショックが生産性低下の循環を招く「清滝・ムーアモデル」2008を構築した 清滝信宏教授
されどマルクス  日本評論社  2018 Karl Marx still matters.
ジョン・ローマー/吉原直毅(S.ボウルズに言及)
ゲーム理論で解明されたユダヤの知恵
http://nam-students.blogspot.jp/2012/11/blog-post_28.html
ヴァリアン『入門ミクロ経済学 [原著第9版]』:目次(&メカニズムデザイン)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/11/9.html
神経経済学
https://nam-students.blogspot.com/2018/10/neuroeconomics.html
バーノン・スミス 実験経済学 2002年ノーベル経済学賞
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9

ラインハルト・ゼルテン ゲーム理論、実験経済学 1994年ノーベル経済学賞
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%
AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%BC%E3%83%AB%E3%83%86%E3%83%B3
瀧澤弘和 実験経済学の発展…
瀧澤弘和 現代経済学 2018/8
https://nam-students.blogspot.com/2018/12/2018_31.html

指名競争入札におけるランダムカット方式の実験的検討  川越敏司  
2003年8月  03-J-010 (マーケット・デザイン関連)
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/03j010.pdf

リサーチという経験のデザイン 小野滋
http://elsur.jpn.org/resource/201611JACS_rXD_Web.pdf p.23

ヴィッカレー1961二位価格オークションの実例、ゲーテ
 目標のデザイン(Becker, DeGroot, & Marshak, 1966)
例) ゲーテの印税 (1797年)
ゲーテは叙事詩「ヘルマンとドロテア」の印税について、出版社に次のように提案した 
• ゲーテは要求額を記した書類を封印し、弁護士に渡す 
• 出版社はゲーテに、いくら支払う気があるかを提案する 
• もしそれが要求額より低かったら、ゲーテは書類を取戻し、交渉を中止する
 • もしそれが要求額より高かったら、(提案額ではなく)要求額で取引する出版社にとっては、真の評価額を表明するのが最適 (=インセンティブ整合的)実際には、弁護士が出版社に要求額を漏らしてしまい、出版社は要求額を提案した
(川越,201#30)
マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学 (講談社選書メチエ) 2010^2015/2/11
川越 敏司 (著) kindleあり
https://www.amazon.co.jp/dp/B00UUOXCN8/
  • プロローグ
  • 第1章 市場メカニズムと情報の問題
  • 第2章 戦略的行動と市場──ゲーム理論による分析
  • 第3章 オークションの基本原理
  • 第4章 複数財オークションのケーススタディ
  • 第5章 マッチング理論の諸問題
  • エピローグ
  • 読書案内
  • あとがき
  • 参考文献
オークション理論に興味があればまずこれから
ゲーテの例は二位価格オークションだという
yahooオークションも同じ
Vickreyが論じた

https://ysk24ok.github.io/2018/03/10/market_design_for_auction_and_matching.html

第一章 市場メカニズムと情報の問題

第一章の前半では市場メカニズムについて触れる。
市場メカニズムでは、家計や企業が各自で需要曲線や供給曲線を元に判断して取引することで
効率的な資源配分が実現できる。
つまり市場メカニズムは資源配分上も情報処理上も効率的なメカニズムである。
マーケット・デザインとは、何らかの理由で市場メカニズムが使用できないときに、
市場メカニズムのように各プレーヤーが分権的に意思決定することで
社会的に望ましい結果に自然と導かれていくような方式をデザインすることである。
第一章の後半では、市場メカニズムによって得られる均衡をプレーヤーは見つけることができるのか(均衡の安定性の問題)、
そもそもいつでも存在するものなのか(均衡の存在の問題)について述べている。
結論から言うと、市場で取引される材の間に粗代替性が成り立っていれば、
市場均衡は必ず存在し、かつ安定である。

第二章 戦略的行動と市場 - ゲーム理論による分析

第一章で述べてきた市場メカニズムは完全競争を仮定していたが、
第二章では不完全競争の場合について述べる。
不完全競争のうちの協力ゲームにおいて、
誰と協力すべきかという望ましさの指標として個人合理性とパレート効率性の2つがあり、
その2つを同時に満たしているときその配分はコアであるという。
コアな配分は他のどの配分からもブロックされないため、安定性を満たしていると言える。
市場均衡はコアの部分集合であるが、
参加する経済主体が十分多くなるとコアは市場均衡と完全に一致する(コアの極限定理)。
市場均衡は好ましい性質を持つものだが、耐戦略性を持たない。
耐戦略性、個人合理性、パレート効率性を同時に満たすような方式は存在しないことが
不可能性定理によって証明されている。
マーケット・デザインでは不可能性定理のために理想的な解決ではないものの、
現実問題に対してある程度ワークするようなメカニズムを考える。
そしてこれが理論上ワークする方式を考えるメカニズム・デザインと大きく異なる点である。
不可能性定理という理論的な問題もあるものの、
ダブル・オークションは現実ではうまくワークすることが示されている。

第三章 オークションの基本原理

第三章では単一財でのオークションを取り扱う。
二位価格オークションでは全ての入札者が自分の評価値をそのまま入札することで
配分の効率性と耐戦略性が満たされるが、
オークショニアの不正、情報漏洩、情報収集のコスト、予算制約など様々な理由で
現実ではあまり使用されない。
一位価格、二位価格、競り上げ式などは収益同値定理により
売り手の期待収入はどれも等しいことが示されているが、
実験室実験・フィールド実験では収益同値定理は必ずしも成り立つとは言えない。

第四章 複数財オークションのケーススタディ

第四章では複数財でのオークションを取り扱う。
検索連動型広告はユーザの1回の検索で複数の広告枠をオークションにかけるので
異質材の同時オークションとなる。
異質材の同時オークションにおいて、
全プレーヤーが評価値を正直に入札することが支配戦略になるような方式をVCGメカニズムと呼ぶ。
財が代替材の場合、VCGメカニズムは耐戦略性を持ちコアとなる。
しかしVCGメカニズムが実際に使用されることは少なく、
二位価格オークションが現実で使用されることが少ない理由と重複するものを除けば、
NP困難、架空名義入札が可能であるという問題点があるためである。
実際、周波数オークションではVCGオークションでも二位価格オークションでもなく
同時競り上げ式が使用された。
VCGメカニズムと同時競り上げ方式を実験したところ、
VCGメカニズムでは評価値より低い入札が多く観測された。
耐戦略性は現実ではあまり満たされないのかも?

第五章 マッチング理論の諸問題

2つのグループが互いに相手側に対する希望順位を提出し、
その順位に基づいて双方の組み合わせを効果的におこなう方式を研究する分野を
マッチング理論と呼ぶ。
参加者全員にとってこれ以上希望順位が上の相手と組になれないようなマッチングを効率的、
ある方式の下で決まったマッチングをブロックする提携が生まれないようなマッチングを安定的、
参加者全員にとって自分の選好を正直に提出することが最善になるマッチングを対戦略性を満たすと言う。
受入保留方式(ゲール=シャプレーのアルゴリズム)を用いると効率的かつ安定的、
片方のグループについてのみ耐戦略性を満たすマッチングが可能になる
(不可能性定理によって両方のグループについて耐戦略性を満たす方式は存在しない)。
受入保留方式はカップリングパーティーのような一対一マッチングだけでなく、
研究室配属問題や大学入学問題のような一対多マッチングでも有効である。
研修医マッチングでは実際に受入保留方式が使用されているが、
カップルの存在や選好の地域偏在、スキッピングダウン戦略などの
現実世界の制約条件を克服するために改良を加えることが必要である。

エピローグ

オークション問題とマッチング問題は契約付きマッチングの特殊ケースして扱うことができる。
日本では既に研修医マッチングや学校選択制度でマーケット・デザインの研究成果が使用されている。
また、オークション・マーケットデザイン・フォーラムが2012年に設立され、
制度設計について数々の提案をおこなっている。
理論上は優れた方式であっても現実世界に適用すると制約条件等によりうまくいかないことも多い。
現場の人々の意見を取り入れつつ改良していくという工学的アプローチが必要である。

実験経済学 単行本 – 2007/11/1

上記は実験の実例が少ないので推薦出来るのは実例の多い以下、

実験ミクロ経済学 | 小川 一仁, 川越 敏司, 佐々木 俊一郎 | ビジネス・経済 | Kindle
2012
ミクロ経済学の基礎的な概念を実験を通じて学べるように配慮したはじめての教科書。実際に実験に参加してもらうことで、経済学への興味を引き出す。実験に不慣れな先生のための資料も充実。
【主な内容】
第1章 経済学の原理
第2章 企業行動
第3章 市場均衡
第4章 市場構造1
第5章 市場構造2
第6章 消費者行動
第7章 不確実性
第8章 異時点間の選択
第9章 情報の経済学1(逆選抜とモラルハザード)
第10章 情報の経済学2(シグナリングとスクリーニング)
第11章 オークション
第12章 ファイナンス1
第13章 ファイナンス2
第14章 外部性
第15章 公共財と共有地の悲劇
4,5,6,12川越敏司担当
[本書で取り上げる実験一覧]
1A自給自足経済の実験 9
1B南北での物々交換の実験 9
2A生産可能性フロンティアと限界代替率逓減に関する実験 15
2B利潤最大化に関する実験 17
3Aピット·マーケットの実験 25
3Bダブル·オークションの実験 28
3C情報公開があるピット·マーケットの実験 29
3D需要や供給がシフトするダブル·オークションの実験 30
4A独占に関する実験 36
4B複占に関する実験 38
5Aベルトラン競争の実験 45
5B立地選択に関する実験 48
6A需要曲線の導出と弾力性60
6B賃金と労働供給:代替効果と所得効果 63
7Aアレのパラドクスに関する実験 72
7B危険に対する態度に関する実験 75
7C損失回避性に関する実験 76
8A時間整合性に関する実験83
8B割引率の測定に関する実験 87
9A逆選抜実験 93
9Bモラルハザード実験97
10Aシグナリング実験 105
10Bスクリーニング実験 108
11A独立·私的価値オークションの実験 119
11B共通価値オークションと勝者の呪いに関する実験 121
12A資産の価格バブルに関する実験 134
12B情報カスケードと合理的群衆行動に関する実験 137
13A市場における情報の効率性に関する実験 142
13B完全予見均衡への収束に関する実験 145
14Aコースの定理に関する実験 154
14B排出権取引の実験 157
15A公共財自発的供給メカニズムの実験 164
15B罰則を与える機会のある公共財自発的供給メカニズムの実験 165
15C共有資源財に関する実験 167

内容(「BOOK」データベースより)

30以上の実験を網羅的に紹介したはじめての教科書。学部1年生の授業から使える、ゲーム理論の基礎知識なしでもOK。
実験台本 
WEB用補足
実験説明書
正誤表





実験マクロ経済学 | 川越 敏司, 小川 一仁, 佐々木 俊一郎 | ビジネス・経済 | Kindleストア | Amazon
2014
https://www.amazon.co.jp/dp/B00O8JQXRI/
マクロ経済学の実験は不可能だとかつて言われていましたが、現在ではマクロ経済学の多くの問題が実験的に検証されています。本書では、価格の粘着性といったマクロ経済学のミクロ的基礎に関する実験や代表的個人を仮定する経済成長モデルだけではなく、IS-MPモデルに基づく金融政策の効果を確かめる実験や、フィリップス曲線と行動経済学との関係など、現代的なマクロ経済学の体系に従って30種類以上の実験が紹介されており、その成果の一端を知ることができます。

以下に、目次と取り上げられている実験の一覧を示します。

[目次]
第1章 一般均衡モデル
第2章 消費関数
第3章 リカードの中立命題
第4章 貨幣の発生
第5章 紙幣とインフレーション
第6章 貨幣錯覚
第7章 期待形成
第8章 サンスポット均衡
第9章 価格の粘着性
第10章 裁量とルール
第11章 金融政策の決定
第12 章 投資関数と企業の資金調達
第13章 R&Dとスピルオーバー
第14章 経済成長と貧困の罠
第15章 国際経済

4,5,6,9,12,14川越敏司担当

[実験一覧]
1.A マクロ経済における消費と生産についての一般均衡に関する実験
1.B 複数市場における裁定取引と一物一価の法則に関する実験
2.A 消費と投資の異時点間資源配分に関する実験
2.B 行動ライフサイクル仮説に関する実験
3.A リカードの中立命題に関する実験
3.B 不確実性が存在する場合のリカードの中立命題に関する実験
4.A 交換手段としての貨幣の発生に関する実験
4.B 非耐久財は貨幣になりうるかに関する実験
5.A 価値貯蔵手段としての不換紙幣に関する実験
5.B 不換紙幣とハイパーインフレーションに関する実験
6.A 質問紙調査による個人レベルでの貨幣錯覚の実験
6.B 価格設定ゲームによる市場レベルでの貨幣錯覚の実験
7.A ルーカスのアイランド・モデルに関する実験
7.B 資産市場における合理的期待形成に関する実験
7.C クモの巣モデルに関する実験
8.A 価格のアナウンスとサンスポット均衡に関する実験
8.B 重複世代モデルにおけるサンスポット均衡に関する実験
9.A メニュー・コストと価格の粘着性に関する実験
9.B 超過供給のある労働市場における贈与交換に関する実験
10.A 農民と領主の生産?徴税関係に関する実験
10.B フィリップス曲線に関する実験
11.A 金融政策決定に関する実験:個人 vs. グループ
11.B 金融政策決定に関する実験:リーダーの存在
12.A 企業買収に関する実験
12.B 株式の一定割合を保有している場合の企業買収に関する実験
12.C モディリアーニ=ミラー定理に関する実験
13.A 特許とスピルオーバー効果の比較実験
13.B R&Dとスピルオーバー効果に関する実験
14.A 社会計画者の問題に関する実験
14.B 分権的意思決定の実験
15.A 購買力平価説に関する実験
15.B 為替レートの決定に関する実験
15.C 主観的幸福度に関する質問紙調査


実験説明書

_______

はじめてのゲーム理論 2つのキーワードで本質がわかる (ブルーバックス) Kindle版

______
ゲゼルマネーにつながる認識
価値を固定化する価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある??

マルクス『経済学批判』第一部 資本について 貴金属
http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

 貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても
酸化しないという性質、とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうし
たいっさいの自然的属性が、貴金属を貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョ
コレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティルは、メキシコの貨幣の一種であった
袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよき貨幣よ、おまえは
人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病から
まもってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもでき
ないのだから。」(『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)


 最後に、金銀が、鋳貨の形態から地金形態に、地金形態から奢侈品の形態に、またその
逆の方向に転化されうること、それゆえひとたびあたえられた一定の使用形態にしばられ
ないという、ほかの商品よりすぐれた点をもっていること、このことは、金銀を、貨幣という
たえずひとつの形態規定性から他の形態規定性に転じなければならないものの自然的な
材料たらしめるのである。…

(前半を『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用している)

_______

現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集
著者名等  下平尾勲/編著  
出版者   新評論
出版年   2003.2
大きさ等  22cm 530p
NDC分類 330.4
件名    経済学  ≪再検索≫
要旨    現代のわが国の経済における長期不況の中で最も鋭く問題が露呈しているのは、貨幣・金
融現象と地域問題である。バブル経済の崩壊が生産過剰とともに極端な株価・地価暴落に
端を発してから、金融、不動産、建設業などの産業分野の不良債権が表面化した。これら
の主要産業の極端な経営縮小と合理化は、商業・サービス業、製造業、さらに地域経済へ
と波及し、景気が悪化した。またそれにより、企業赤字の拡大と銀行の不良債権の増加と
が悪循環に入っている。本書は、これら貨幣・金融および地域経済・産業に関する現代の
状況をどのように捉えるのかという問題意識を起点として、現状分析、基礎理論、学説、
政策などが「第1部 金融・貨幣の経済学」、「第2部 地域経済・産業の経済学」に大
別されて論じられ、それぞれの争点が網羅されている論文集である。
目次    第1部 金融・貨幣の経済学(現代の金融と貨幣;現代の国際金融);第2部 地域経済
・産業の経済学(現代の地域経済;現代の地域産業)
内容    内容: 金融・貨幣の経済学 現代の金融と貨幣 1990年代長期不況と金融   下
平尾勲著
内容    成長通貨の供給と金融仲介   小林真之著
内容    信用創造と「資金の先取り」   木村二郎著
内容    銀行信用の本質と諸機能について   真田哲也著
内容    現代貨幣と貨幣の起源   楊枝嗣朗著
内容    インフレーション・ターゲティング論の虚妄性   建部正義著
内容    金融機関の公共性   濱田康行著
内容    株価形成要因としてのガバナンス構造   高田敏文著
内容    信託銀行資産の成長:1980~2000年   一ノ瀬篤著
内容    オーストラリアにおける地域通貨の開花の基盤   佐藤俊幸著
内容    自己資本比率決定の銀行モデル   鴨池治著

内容    非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ   川越敏司著


内容    戦後恐慌論論争における富塚体系の位置   後藤康夫著
内容    現代の国際金融 ユーロ発足とドイツ金融市場   岩見昭三著
内容    アメリカの金融革新とファースト・アカウント   坂本正著
内容    起業金融とアメリカの投資銀行   川波洋一著
内容    アメリカの信用組合   数阪孝志著
内容    中国の資本取引自由化への道   毛利良一著
内容    中国における中小企業の発展と金融   汪志平著
内容    現在中国の信用リスクと対策   陳作章著
内容    地域経済・産業の経済学 現代の地域経済 地域経済の再生   下平尾勲著
内容    「地域振興」から「地域再生」へ   鈴木浩著
内容    日本的NPOの成長と自立の条件   星野〔キョウ〕二著
内容    〈共生〉社会に向けた主体性の再定位   片山善博著
内容    生産要素の差別的移動性と地域経済システム   山川充夫著
内容    ほか12編

川越敏司の論考はほとんど地域通貨の基礎理論に読める。
効用/生産コストなる指標はよくわからない。
擬似貨幣を所持している間にいかに生産力を上げるかということだろう。
《つまり、メキシコではココアのような耐久性のない財が貨幣として用いられていたのである。しかし、マルクスは、自分自身が挙げている貨幣となる財が備えるべき条件のうち、特に耐久性という側面について劣ったココアのような財がなぜ貨幣になりえたのか、そのための条件は何か、といった問題には深入りしていない。》151頁
代替貨幣に関しては佐藤優などの証言がある。*
《…私がモスクワに行った直後、一九八八年頃から、ルーブルはもうほとんど使えなくなっていました。価値がほとんどなくなり、本当に有り余っているものくらいしか買えませんでした。

赤いマルボロがおカネの代わりになっていました。タクシーでモスクワ市内を端から端まで走って、料金はマルボロ一箱です。ほとんど白タクですが、道端でマルボロを振って止めるんです。

こういうものを『資本論』では「一般的等価物」と呼んでいます。昔の日本のコメも、少し前のモスクワのマルボロも一般的等価物です。人と人との関係が生み出した、「これを持っていけば何でも手に入る」というものを指します。コメなんかを使うと嵩張るし時間がたつと劣化しますから、一般的等価物は最終的には金や銀などの貨幣になり、やがて紙幣になった、というのが『資本論』の考え方です。》

佐藤優
いま生きる「資本論」

川越敏司が主に参照したのは以下、
Nobuhiro Kiyotaki and Randall Wright,“On money as a medium of exchange,"Journal of Political Economy,Vol.97,1989,pp.927‐954

第12章非耐久財は貨幣となりうるか?
実験研究によるアプローチ

これまでの歴史上、耐久的ではない財が貨幣として用いられた例が幾つか報告されている。例えば、ガテマラの卵、ノルウェーのバター、アメリカ合衆国のタバコ、米、肉、エンドウ豆などである(3)。こうした現象に果たして経済学な根拠があったのか否かを探求することは興味深いことであると思われる。 
 本論では、サーチ・モデルによって交換手段としての貨幣の発生について研究したKiyotaki and Wrightのモデル(4)をもとに、耐久性のない財がどのような条件で貨幣になりうるのかを探求したCuadras-Moratoのモデル(5)について実験室実験を行い、耐久性のない財が実際に貨幣になりうるのか否かを実証した実験結果を報告する。


(3)Paul Einzig,Primitiwe Money,Oxford:Pergamon Press,1966
(4) Nobuhiro Kiyotaki and Randall Wright,“On money as a medium of exchange,"Journal of Political Economy,Vol.97,1989,pp.927‐954
(5)Xavier Cuadras‐Morato,“Can ice cream be money?:perishable medium of exchange,''Journal  of  Economics,Vol.66,1997,pp 103‐125.
(5)Kiyotaki and wrightモデルについては、 実験室実験による研究にはPaul M. Brown “Experimental evidence on money as a medium of exchange," Journal of Economic Dynamics and Control, 20, 1996, pp.583-600 および John Duffy and Jack Ochs,“Emergence of money as a medium of exchange: an experimental study,”American Economic Review, 89, 1999, pp.847-877がある。コンピュータ·シミュレーションによる研究にはRaymon Marimon, Ellen McGrattan, Thomas J. Sargent, "Maney as a medium of exchange in an economy with artificially intelligent agents," Journal of Economic Dynamics & Control, 14, 1990, pp.329-373やErdem Bacscci, "Learning by imitation," Journal of Economic Dynamics & Control, 23, 1999, pp.1569-1585などがある。

 Cuadras-Moratoのモデルでは、永久に耐久的な財1および2と、2期間で劣化して使用できなくなる非耐久的な財3の三つの財を考える。生産されたばかりの1期目の財3を財3.1、2期目の財3を財3.2として区別しよう。経済主体は無限期間生存し、それぞれタイプ1、2、3に分かれていて、それぞれのタイプを代表する主体が無数に存在する。タイプじの主体は財i (これを消費財という)を手に入れることでUiの効用を得て、生産コストDiで財i+1を生産するものとする(ただし、 i+1が3を越える場合は3で割つた余りとする)。どの主体も一度に一つしか財を保有できないものとする。各主体は、経済全体に各タイプの主体がそれぞれどの財を保有しているか、その比率について知っているものとする。各主体は市場でランダムに取引相手と出会い、お互いに保有する財を交換するか否かの意思決定を行う。お互いに交換に合意したときのみ交換が成立する。相手と同じ財を保有している場合は交換を行わないものとする。交換が成立し消費財を手に入れた主体は新しい財を生産して次の交換に備える。消費財を手に入れられなかった主体は引き続き同じ財を保有したまま次の交換に備える。なお、財3.2を保有していて消費財を手に入れられなかった主体は、財3.2を廃棄して新たに財を生産しなければならない。割引率をβとして、主体iは生涯にわたる効用と生産コストの差額である純利益の割引現在価値の期待値を最大にするような交換戦略をもちいると考える。ここで、主体iが財jをもって交換に参加した時に得られる生涯効用の期待値を評価関数Vijとする。では、どのような条件があれば、非耐久的な財3が交換の媒介物として商品貨幣になるのだろうか。
 図1(a)では、タイプ1の主体とタイプ2の主体がはじめにそれぞれが生産した財2および財3.1を交換し、 続いてタイプ1の主体が手に入れた(すでに1期経過している)財3.2をタイプ3の主体の生産した財1と交換する様子を描いている。このように、財3が劣化してしまうまでの2期の間にタイプ2の主体からタイプ1の主体、そしてタイプ3の主体へと財3が流通することにより、すべての主体がそれぞれの消費財を手に入れることができる。すなわち、財3が交換の媒介物としての商品貨幣となったのである。なお、この交換プロセスにおいて、タイプ1の主体とタイプ3の主体との間の交換においてはお互いに相手が欲している財、すなわち消費財をもっているので交換が成立するのは自明であるが、タイプ1の主体とタイプ2の主体との間の交換は自明ではない。なぜなら、タイプ2の主体はタイプ1の主体がもっている財2が消費財なので交換を望むが、タイプ1の主体にとってはタイプ2の主体のもつ財3.1は消費財ではないので、交換を望むかどうかは自明ではないからである。では、タイプ1の主体が財2と財3.1を交換するための条件を考えてみよう。もしV13.2>V12ならば、タイプ1の主体にとって、財3.1を財2との交換によって手に入れた後、次期に財3.2をもって交換に参加する方が、財2を交換せずに保有したまま次期に交換に参加するよりも生涯効用の期待値が高いわけだから、このときタイプ1の主体は財2を財3.1と交換することになる。動的計画法によって計算すれば、V13.2>V12であるための必要十分条件U1/D1>5.2301であることがわかる。この条件が満たされていれば、非耐久的な財3が貨幣となりうるのである。
3 考察と展望
 本論では、耐久性のない財がどのような条件で貨幣になりうるのかを探求したCuadras‐Moratoのモデルにもとづいた経済モデルを用いて実験室実験を行い、耐久性のない財が実際に貨幣にな)りうるのか否かを実証した。実験結果によれば、唯一実験設定に依存するタイプ1の主体の行動が理論的予測と整合
的であったので、耐久性のない財3が交換の媒介物としての商品貨幣となる場
合が高い頻度で観察された。また、永久に耐久的な財1は実験設定に依存せず
に常に商品貨幣になるのであるが、これも高い頻度で観察された。唯一理論的
予測と異なる結果だったのが、タイプ3の主体の行動で、そのために、理論的
予測と異なり、もう一つの永久に耐久的な財2も交換の媒介物となってしまっ
本研究では、均衡Aが成り立つようにUとDを設定したが、均衡Bが成り立
つ場合の実験結果と比較することがさらに必要であろう。また、タイプ3の主
体の理論から逸脱した行動が、全体の均衡の達成にどのような影響を与えるの
かはまだ定かではないので、タイプ3の主体の行動が理論的予測と一致する場
合と一致しない場合を、例えばコンピュータ・シミュレーションによって比較
検討することも今後の課題となろう。いずれにせよ、理論的には非耐久財が商
品貨幣となることはかなりデリケートな問題と考えられたが、本研究によれば
多少他の主体の均衡からの逸脱が見られようとも、非耐久財が商品貨幣となり
うるという実験結果が得られたことで、Cuadras-Moratoの理論的予測がかな
り頑健なものであることが確かめられたといえるだろう。


(1) William S. Jevons, Money and the Mechanism of Exchange, London: Henry S. King and Co.,1875.
(2) カール·マルクス著,武田隆夫ほか訳『経済学批判』岩波文庫、1859年、第2章4節貴金属、202~203ページ。
(3)Paul Einzig,Primitiwe Money,Oxford:Pergamon Press,1966
(4) Nobuhiro Kiyotaki and Randall Wright,“On money as a medium of exchange,"Journal of Political Economy,Vol.97,1989,pp.927‐954
(5)Xavier Cuadras‐Morato,“Can ice cream be money?:perishable medium of exchange,''Journal  of  Economics,Vol.66,1997,pp 103‐125.
☆☆
(5)Kiyotaki and wrightモデルについては、 実験室実験による研究にはPaul M. Brown “Experimental evidence on money as a medium of exchange," Journal of Economic Dynamics and Control, 20, 1996, pp.583-600 および John Duffy and Jack Ochs,“Emergence of money as a medium of exchange: an experimental study,”American Economic Review, 89, 1999, pp.847-877がある。コンピュータ·シミュレーションによる研究にはRaymon Marimon, Ellen McGrattan, Thomas J. Sargent, "Maney as a medium of exchange in an economy with artificially intelligent agents," Journal of Economic Dynamics & Control, 14, 1990, pp.329-373やErdem Bacscci, "Learning by imitation," Journal of Economic Dynamics & Control, 23, 1999, pp.1569-1585などがある。
(7)経済的実験において、なぜこうした金銭的動機付けが必要かについては、Daniel Friedman and Shyam Sunder, Experimental Methods: A Primer, Cambridge University Press, 1995 (川越敏司、内木哲也、森徹、秋永利明訳『実験経済学の原理と方法』同文舘出版、1999年)を参照。
(8)この場合、タイプ3の主体は財3.1と財3.2のどちらでも交換を受け入れるので、これらを特に区別する必要はないので、財31と財32の場合の結果を合算した。
(9)この場合も注8と同様の理由により、3.1と財3.2の場合の結果を合算した。



☆☆



______
川越敏司
















  • プロローグ
  • 第1章 市場メカニズムと情報の問題
  • 第2章 戦略的行動と市場──ゲーム理論による分析
  • 第3章 オークションの基本原理
  • 第4章 複数財オークションのケーススタディ
  • 第5章 マッチング理論の諸問題
  • エピローグ
  • 読書案内
  • あとがき
  • 参考文献

  • _____

    経済学批判

    以下、ゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化する価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある

    経済学批判 第一部 資本について 貴金属

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティルは、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよき貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からまもってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」(『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)


     最後に、金銀が、鋳貨の形態から地金形態に、地金形態から奢侈品の形態に、またその逆の方向に転化されうること、それゆえひとたびあたえられた一定の使用形態にしばられないという、ほかの商品よりすぐれた点をもっていること、このことは、金銀を、貨幣というたえずひとつの形態規定性から他の形態規定性に転じなければならないものの自然的な材料たらしめるのである。…

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    川越94
    (5)
    Harvey(2014)は、その第二章において、シルビオ·ゲゼルの提唱する非耐久的
    な性質をもつ貨幣の実践的可能性について言及し、それを資本主義的経済システム
    を乗り越えるための政治的実践の一つに取り入れている。


    されどマルクス|日本評論社  Karl Marx still matters.
    定価:税込 1,296円(本体価格 1,200円)
    発刊年月 2018.05 判型 B5判 124ページ

    ボウルズ、両佐々木、川越、松井論考が個人的に興味深い。
    特に川越敏司の行動マルクス経済学=実験経済学=メカニズムデザインは刺激的だ。
    好意的に読めば西部は地域通貨の可能性を逆から浮き彫りにさせようとしていると思う。

    内容紹介
    2018年はマルクス生誕200周年の記念イヤー。いまマルクス経済学およびマルクス主義的な
    アプローチの魅力と有用性を問う。
    【日本評論社創業100年記念出版】
    目次
    1 対談:現代の経済学とマルクス
    佐々木宏夫(早稲田大学) × 吉原直毅(マサチューセッツ大学)

    2 総論:マルクスと現代  
    1. 労働価値説讃歌 サイモン・モハン(ロンドン大学クイーン・メアリー名誉教授、訳:斎藤幸平(大阪市立大学)
    2. マルクスの経済成長及び所得分配に関する理論の重要性 アミタバ・K・ダット(ノートルダム
    大学政治学部)
    訳:村上弘毅(中央大学)
    3. マルクスと現代ミクロ経済学 サミュエル・ボウルズ(サンタフェ研究所)訳:金子創(大分大学)

    3 マルクスと現代的政治経済学  
    4. 搾取理論 吉原直毅(マサチューセッツ大学)
    5. 資本理論と要素所得分配論 黒瀬一弘(東北大学)
    6. 景気循環論 大野隆(同志社大学)
    7. 経済成長と所得分配 新古典派成長理論とポスト・ケインズ派成長理論 佐々木 啓明(京都大学)
    8. MEGA研究から見える新たなマルクス象 佐々木隆治(立教大学)
    9. フェアトレードとマルクス経済学 大野敦(立命館大学)
    10. マルクス主義哲学における規範理論の展開 松井暁(専修大学)
    11. 行動マルクス経済学の可能性 川越敏司(公立はこだて未来大学)

    4 マルクスと現代資本主義論  
    12. 金融資本主義論:西部忠(専修大学)
    13. レギュラシオン理論:マルクスとケインズを超えて 植村博恭(横浜国立大学)
    14. グローバル経済論:グローバル金融危機・経済危機と「グローバル恐慌」論 河村哲二(法政大学)
    15. 世界システム論:資本主義の脱問題化に抗して 山下範久(立命館大学) 

    ボウルズ42頁
    現代資本主義経済の均衡競争におけるショート・サイド権力:

    資本市場 貸し手→借り手    I信用制約
        _(B)_(A)_     (C)
            ↓
    管理職市場 オーナー→管理職  I信用制約
          _(B)_(A)_   (C)
              ↓
    労働市場   雇用主→従業員  I信用制約
           (B) (A)    (C)


    松井暁86,7頁

    史的唯物論:

          上部構造A    上部構造B
            ↑        ↑③
          生産関係=土台A 生産関係=土台B
    生産様式{   ↑        ↑②
          生産力=A  → 生産力=B
                 ①

    社会発展の過程:

    上部構造   F  F  F  K  K  K  C
    生産関係   F  F  K  K  K  C  C
    生産力    F  K  K  K  C  C  C
    社会構成体 mF lF eK mK lK  S  C

    F:封建主義、K:資本主義、S:社会主義、C:共産主義
    e:前期、m:中期、l:後期

    西部102頁
    表1
    市場の内部化における3つの商品化のモード:
                                貨幣交換  市場の
     商品化モード   商品化の場所     生産の目的   の頻度 経済統合度
    1 外部商品化 コミュニティ・国家の外部 消費目的生産 偶発的    低
    2 内部商品化 コミュニティ・国家の内部 所得目的生産 頻発的    中
    3 一般商品化 コミュニティ・国家の消失 利潤目的生産 恒常的    高

    マルクスの有名な文句を元にした表。ただし共同体と国家の差異は明確にすべきだ。

    西部103頁
    表2
    労働力商品化のモード変化による資本主義の進化:
    1.一般財の外部商品化
    2.一般財の内部商品化
    3.一般財の一般商品化
    4.一般財の一般商品化+労働力の外部商品化=資本主義市場経済の成立
     i)労働力外部商品化型資本主義市場経済(Eモード)
     ii)労働力内部商品化型資本主義市場経済(Iモード)
     iii)労働力一般商品化型資本主義市場経済(Gモード)

    Gモードではじめて資本家以外にメリットが生じる。



    参考:

    カレツキ(カレッキ)「計量経済学モデルと史的唯物論」1964〔"Econometric Model and Historical Materialism"
    http://nam-students.blogspot.jp/2017/07/1964-econometric-model-and-historical.html
    経済計算論争 ランゲ、そしてカレツキ
    https://nam-students.blogspot.jp/2017/05/blog-post_16.html
    「「根本的な改革」から「決定的な改革」へ ―カレツキにおける史的唯物論」山本英司 2001
    IV
    《「計量経済学モデルと史的唯物論とは,社会の発展にたいするふたつの相異なるアプローチをなす。
    前者は,考察される期間における計量経済学的変数相互の,およびこれらの変数と過去の諸期間にお
    ける同一変数のあいだの関数関係を基礎としている。この関係は所与であり,また変化しないものと
    仮定される。かくして,特定の動態過程が措定されるが,それは,上記の関数関係の不変性という基本
    的な仮定が満足される場合にのみ現実の発展に対応する。
     史的唯物論は,社会の発展過程をすべての他の社会現象,たとえば政府,文化,科学,技術など(上部
    構造)をかたちづくる生産力と生産関係(土台)のそれとして考える。ここには上部構造もまた土台
    に影響をおよぼすというフィードバック効果が包合されている」(Kalecki[1965],邦訳*154ページ)。

     ここにおいて注目すべきなのは,カレッキは史的唯物論を,計量経済学モデルの「機械論的性格」(Ibid,邦訳155ページ)と対比させて,「上部構造もまた土台に影響をおよぼすというフィードバック効果」が包含されているものとして解釈しているということである。カレツキは同論文全体を通して,計量経済学モデルを,「現在および過去の経済変数相互の変化する関係を包摂する「一般化された計量経済学モデル」(lbid.,邦訳159ページ)としての史的唯物論に包摂されるものとして定式化しようとしている。
     マルクスの『経済学批判』(マルクス[1859])の「序言」における「唯物史観の公式」.はあまりにも有名であるが,「物質的生活の生産様式が,社会的,政治的および精神的生活過程一般を制約する。人間の意識が彼らの存在を規定するのではなく,彼らの社会的存在が彼らの意識を規定するのである」(同上書,6ページ)との記述は,土台から上部構造への規定性が強調されるあまり,上部構造から土台への反作用を無視ないし軽視する解釈を広範囲に生み出してきた。その中にあって,「上部構造もまた土台に影響をおよぼすというフィードバック効果」こそが史的唯物論を計量経済学モデルから分かつとのカレツキの解釈は実に新鮮である。

    他のツイートでサービスし過ぎたと川越敏司は語る。確かにマルクスの名前無しでこうした分析は可能だ。

    https://twitter.com/toshijikawagoe/status/945164117182103552
    ToshijiKawagoe (@ToshijiKawagoe)
    『経済セミナー』増刊号「されどマルクス(仮)」のための原稿「行動マルクス経済学の可能性」がついに完成しました! たぶん、実験・行動経済学の観点でマルクス経済学を考察した世界で初めての試みだと思います。来年は、この内容を敷衍して本にし
    たいところですね。岩波書店さんとかどうですか?


    https://twitter.com/toshijikawagoe/status/998773474616262658
    ToshijiKawagoe (@ToshijiKawagoe)
    経済セミナー増刊「されどマルクス」に寄稿した「行動マルクス経済学の可能性」は、ちょっとサービス精神旺盛に書きすぎた気がする。


    川越敏司 図でわかる経済学
    2017
    https://www.amazon.co.jp/dp/4532119340/
    130-1頁

    マルサス的な人口問題(絶対的過剰人口)が発生するよる前の段階で、別種の人口問題が発生すると論じたのは、カール・マルクスです。マルクスは技術が進歩すると以前よりも少ない人数で生産が可能になるので、経済成長に伴い失業者が増え、貧困にあえぐようになると論じました。マルクスはこれを、相対的過剰人口の問題と呼びました。
    参考文献:

    Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット) ―マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 Kindle版

    マッチメイキング
    ユダヤ教の口伝律法 『タルム ード 』のなかに 、こんな物語がある 。万物の創造主は天地を創造されたあと 、いったい何をなさっているのですかと 、誰かがラビ (ユダヤ教の宗教指導者 )に尋ねる 。ラビはこう答える 、 「縁結びを続けているのだ 」と 。物語では続けてマッチメイキング ─ ─この場合は円満な結婚 ─ ─をとりもつことがいかに重要であり 、かつ難しいかが語られる 。それは 「紅海を割るのと同じくらい難しい 」のだという 。

    アルヴィン・ロス(Alvin Elliot Roth、1951年12月18日 - )は、アメリカ経済学者ハーバード・ビジネス・スクールのジョージ・ガンド経済学・経営学講座教授(George GundProfessor of Economics and Business Administration)であった。この間、スタンフォード大学客員教授を兼ねていたが、2013年より専任のスタンフォード大学教授となる[1]
    専門は、ゲーム理論、実験経済学、マッチング理論、マーケットデザインであるが、経済理論だけでなく、彼の理論を実社会の解決に利用するよう強調していることが知られている[2][3] 。
    2012年、ロスはロイド・シャープレーとともに、「安定配分理論と市場設計の実践」の功績についてノーベル経済学賞を受けた[4]

    略歴編集

    • 1951年 学校教師の夫婦の間に生まれる。
    • 1960年代後期 ニューヨーク市クイーンズの中学のとき中退する。
    • 後にコロンビア大学の週末クラスの学生となり、その後、フルタイムの学生となる。
    • 1971年 コロンビア大学からオペレーションズ・リサーチの学位をえて卒業する。
    • 1973年 スタンフォード大学よりオペレーションズ・リサーチのM.S.(修士号)をえる。
    • 1974年 スタンフォード大学よりオペレーションズ・リサーチのPh.D.をえる。
    • 1974年~1977年 イリノイ大学の助教となる。
    • 1977年~1979年 イリノイ大学の准教授となる。
    • 1979年~1982年 イリノイ大学の教授となる。
    • 1982年~1998年 ピッツバーグ大学の教授(the Andrew W. Mellon Professor of Economics)となる。
    • 1998年~2013年 ハーバード大学経済学部の教授(the George Gund Professor of Economics and Business Administration)となる。
    • 2012年 ノーベル経済学賞を受ける。
    • 2013年~ スタンフォード大学の教授。

    参加・栄誉編集

    ノーベル経済学賞

    編集

    業績編集

    主要業績編集

    • アルヴィン・ロスの専門は、ゲーム理論、実験経済学、マッチング理論、マーケットデザインである。特に実験経済学が専門で、具体的には医学生と病院のマッチング、公立学校選択システム、腎臓交換などが有名である。
    • 理論だけでなく、経済制度自体の設計を目指しているのが特徴である。彼は、何が可能かを示すだけでなく、「これは大半のケースでうまくいくか?」、「これが、いったい最善なのか?」という問いをたている。

    研修医の問題編集

    • 医学生の研修先病院を割り振る際の問題を指摘し、解消した。例えば、結婚している医学生がいて同じ都市で暮らしたがっているといった場合の問題を解決してきた。
    • ロスが1984年に書いた全国医学実習生マッチングプログラム(NRMP)の論文は、1952年にJohn StalknakerとF. J. Mullenによって設計されたシステムを際だたせたものであり、1962年のデイビッド・ゲールロイド・シャープレーによる独立理論の基礎の上に導入されたものである。ロスは、全国医学実習生マッチングプログラムは未婚の医学実習生にとっては安定的で戦略保証つきであるかもしれないが、既婚カップルの場合はいかにすれば有効なマッチングが可能かといった問題に取り組み、将来にわたって拡張した。1999年、ロスは既婚医学生のカップルに安定したマッチングを確実にするマッチングプログラムを設計し直した。
    • これは日本の研修医マッチングでも導入されている。

    公立学校選択システム編集

    ニューヨークシティ公立学校システム編集

    • ロスはニューヨーク市立学校の生徒とハイスクールとをマッチングする市場設計を支援した。従来は、学校地区ごとに生徒に5つの志望校のリストを出させていた。しかし、生徒は5校というより1校を選ぶことが多いという傾向があった。そこで、ロスとその同僚は、インセンティブと両立できるメカニズムを設計した。2003年、学校局は志望校の選択方法としてニューヨーク市ハイスクール・アプリケーション・システムを採用した。

    ボストン公立学校システム編集

    • 2004年、Tayfun Sonmezと共同で作業した。

    腎臓交換編集

    • Tayfun SonmezとUtku Unverとともに、'ニューイングランド腎臓提供プログラム'の創設者である。
    • 腎不全患者に対して臓器供与の意思があるドナーがいても、臓器が適合しない場合がある。この場合、同様な状況にある他の組み合わせを探すことによって、患者とドナーの適切な組み合わせを探しだすことが出来るかもしれない。患者全員に適合する必要な臓器を提供できるドナーを探すことも不可能ではない。

    著書編集

    • Axiomatic Models of Bargaining, Lecture Notes in Economics and Mathematical Systems, Springer Verlag, 1979.
    • Game-Theoretic Models of Bargaining, (editor), Cambridge University Press, 1985.
    • Laboratory Experimentation in Economics: Six Points of View, (editor) Cambridge University Press, 1997 (Chinese translation, 2008).
    • The Shapley Value: Essays in Honor of Lloyd S. Shapley, (editor), Cambridge University Press, 1988.
    • Two-Sided Matching: A Study in Game-Theoretic Modeling and Analysis, With Marilda Sotomayor, Cambridge University Press, 1990.
    • Handbook of Experimental Economics, Edited with J.H. Kagel, Princeton University Press, 1995.
    • Game Theory in the Tradition of Bob Wilson, Edited with Bengt Holmstrom and Paul Milgrom, 2001.
    • アルビン・ロス著『Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット)---- マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学』(日本経済新聞出版社、2016年;原著は2014年)ISBN: 978-4-532-35688-0

    出典・脚注編集

    1. ^ Curriculum vitae, and consulting services Alvin E. Roth”. Alvin E. Roth. 2012年10月15日閲覧。
    2. ^ Adams, Susan (2010年8月9日). “Un-Freakonomics: A Harvard professor uses economics to save lives, assign doctors and get kids into the right high school”Forbes2012年10月26日閲覧。
    3. ^ Neyfakh, Leon (2011年4月3日). “The Matchmaker: The Harvard economist who stopped just studying the world and began trying to fix it”Boston Globe 2012年10月26日閲覧。
    4. ^ The Sveriges Riksbank Prize in Economic Sciences in Memory of Alfred Nobel 2012”. Nobel Media AB (2012年10月26日). 2012年10月15日閲覧。

    一橋ビジネスレビュー:ノーベル賞特集号 : ECONO斬り!!
    http://blog.livedoor.jp/yagena/archives/50965553.html
    経済学賞の歴代最年長受賞者はレオニード・ハーヴィッツで、「メカニズムデザインの理論の基礎を確立した功績」によって、2007年になんと90歳で受賞している[1]。ノーベル賞全分野を通じて、今のところ最高齢の受賞者であるハーヴィッツは、いったいどのような業績によって選ばれたのだろうか。彼の仕事を少し詳しく見てみよう。


    インセンティブと制度設計

    経済学は、市場を中心とした狭い意味での経済問題を越えて、今日では人々のインセンティブに関する様々な問題を扱っている。このインセンティブの重要性を、制度設計の文脈で初めてきちんと示したのがハーヴィッツなのである。彼は1972年の論文(Hurwicz, 1972)で、与えられた制度や環境において、人々が(全体ではなく)個々のインセンティブに従って行動することを保証する条件として「誘因整合性」(Incentive Compatibility)という考え方を提示した。この概念は、直感的には次のように説明することができる。

    社会にとって望ましい制度や仕組みの設計を検討する際に、ひとりひとりのメンバーのインセンティブを無視してはならない。なぜなら、彼らが自らのインセンティブに従って行動した上で、同時に社会にとっても望ましい結果が得られるのでなければ意味がないからだ。現実を見ても、旧東欧社会主義国家による計画経済の失敗が物語るように、人々の行動を強制できる、思った通りに動かせる、という想定のもとで制度をナイーブに設計するのは危険を伴う。参加者のインセンティブを無視した制度というのは、絵に描いた餅に過ぎないのだ。

    ハーヴィッツが生み出した誘因整合性は、制度設計者の思惑通りに各個人が意思決定を行うことが、当人にとっても最適となる、つまり社会の目的と個人のインセンティブが整合的であることを保証する条件である。これは社会におけるルール・仕組み作りを考える上で決定的に重要な概念であり、ハーヴィッツの貢献が土台となって、経済学における制度設計に関する研究が後に花開くことになった。制度設計に関する基礎理論を、経済学ではメカニズムデザインと呼んでいるが、彼こそがその生みの親なのである[2]。


    リバース・エンジニアリング

    ハーヴィッツと同時受賞したエリック・マスキン[3]とロジャー・マイヤーソンは、各人の誘因整合性を満たした上で、理論上達成できる社会の目的はどのようなものか、という問題に取り組み、メカニズムデザイン分野の射程を一気に広げた。与えられたメカニズムが誘因整合性を満たしたときにどんな社会目的を達成するのか、という「仕組み→結果」の流れを考えるのではなく、どんな社会目的であればそれを達成するメカニズムの存在が保証されるのか、という「結果→仕組み」の分析を行ったのがポイントである。成果物である製品からその製造方法や動作原理を探る作業は、工学ではリバース・エンジニアリングと呼ばれる。メカニズムデザインは、マスキンとマイヤーソンの貢献によって社会科学独自のリバース・エンジニアリングとして確立された、と言えるかもしれない。

    やや専門的になるが、彼ら2人の具体的な業績についても言及しておきたい。マスキンは、ある社会目的が理論的にそもそも達成可能かどうかを判定することができる革新的な条件「単調性」を導出した[4]。これは、彼の名前をとって「マスキン単調性」とも呼ばれている。ある社会目的が単調性を満たさなければ、それを誘因性的な形で達成することができるメカニズムは絶対に存在しないこと、逆に社会目的が単調性さえ満たせば、その目的を達成することができるメカニズムを理論上は必ず作ることができることを示したのである。マスキン単調性を満たさないような社会目的は、人々のインセンティブを無視した実現不可能な目的、つまり絵に描いた餅なのである[5]。

    一方のマイヤーソンは、具体的なメカニズムの分析を進める際に、膨大な選択肢の中から直接メカニズムという特定のメカニズムを調べるだけで十分であることを示した「顕示原理」(Revelation Principle)の発見者の一人である[6]。彼は、顕示原理をMyerson (1981)で入札の制度設計に応用して、オークション理論の金字塔である収入同値定理を導出した。これは、一定の条件のもとで、異なる入札ルールが完全に同額の期待収入を売り手にもたらすことを示した定理である。例えば、封印入札と競り上げ入札ではルールが異なるため、仮に同じ商品が売られていたとしても参加者たちの入札戦略に違いが生じるだろう。しかし、お互いに相手の入札戦略に対して最適に反応し合っている「ナッシュ均衡」[7]と呼ばれる理論予測に注目すると、両者で最終的に決定される落札価格は平均的には全く同じになるのである。マイヤーソンはさらに収入同値定理を土台にして、期待収入を最大化する入札ルールも同論文の中で導出している[8]。

    制度設計を考える際に、(想像上のものを含めて)ありとあらゆるメカニズムを一つずつチェックしていくのは原理的に不可能だろう。マスキン単調性やマイヤーソンらの顕示原理は、参加者のインセンティブを考慮しながら社会目的を達成するメカニズムを見つけ出す作業を劇的に簡略化する、画期的な貢献だったのである。

    ________________________________

    [1] 高齢のため、ハーヴィッツはスウェーデンで行われる授賞式には参加できなかった。

    [2] ハーヴィッツはその先駆的な研究(Hurwicz, 1960)において、一見すると抽象的で捉えどころが無いように見える「制度」という対象を、参加者どうしの「コミュニケーション・システム」という具体的な形で定式化し、経済理論による制度分析の端緒を開いた。

    [3] 完全に余談ではあるが、マスキンは筆者の大学院時代の指導教員でもある。彼が当時プリンストンで住んでいた家は、大物理学者アルベルト・アインシュタインのかつての住まいで、マスキン以前にここで暮らしていた物理学者フランク・ウィルチェックも2004年にノーベル物理学賞を受賞している。偶然にもノーベル賞受賞者が3人も住んだ「アインシュタインの家」の詳細については、米国版のwikipedia項目などをご参考頂きたい。

    [4] この結果を示した論文は1977年に書かれ、長らく未刊行のワーキング・ペーパーであったが、最終的にMaskin (1999)として出版された。

    [5] メカニズムデザインやマスキン単調性などについてより詳しく知りたい読者は、この分野の優れた専門書である坂井他 (2008)をぜひ参照して欲しい。

    [6] Myerson (1979)は顕示原理に関する最初期の研究の一つである。

    [7] ナッシュ均衡は、戦略的な状況を分析するゲーム理論における最も重要な概念である。その生みの親であるジョン・ナッシュは「非協力ゲームにおける均衡分析に関する理論の開拓」への貢献によって、ラインハルト・ゼルテン、ジョン・ハーサニと共に1994年にノーベル経済学賞を受賞している。筆者は、プリンストン大学留学時代に何度かナッシュの生の声に触れる機会があったが、自身の理論が入札設計という実務で役立てられていることへの意外性と重要性を強調されていたことが、強く印象に残っている。

    [8] 標準的な仮定のもとで、収入最大化は「この価格以下では売らない」ことを約束する最低落札価格を適切に設定することで実現できる。オークション理論の知見は、ネットオークションや電波オークションなど、現実の様々な入札の制度設計に既に応用されている。関心のある読者は、数式を一切用いずに理論のエッセンスと豊富な実践例を解説したハバード・パーシュ (2017)をお勧めしたい。

    <参考文献>
    ・坂井豊貴, 藤中裕二, 若山琢磨, メカニズムデザイン―資源配分制度の設計とインセンティブ, ミネルヴァ書房, 2008.
    ・ティモシー・P・ハバード, ハリー・J・パーシュ, 入門 オークション:市場をデザインする経済学, 2017.
    ・Hurwicz, Leonid. Optimality and informational efficiency in resource allocation processes. Stanford University Press, 1960.
    ・Hurwicz, Leonid. On informationally decentralized systems, in Radner and McGuire, Decision and Organization. North-Holland, Amsterdam, 1972.
    ・Maskin, Eric. Nash equilibrium and welfare optimality. Review of Economic Studies, 66.1: 23-38, 1999.
    ・Myerson, Roger B. "Incentive compatibility and the bargaining problem." Econometrica, 61-73, 1979.
    ・Myerson, Roger B. "Optimal auction design." Mathematics of Operations Research, 6.1: 58-73, 1981.
    http://nam-students.blogspot.jp/2018/05/karl-marx-still-matters.html



    1 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2018/12/04(火) 15:18:53.15  ID:9SUld4DW 
    生産関数:Y=F(K,L)=K^a•L^1-a(コブダグラス型生産関数)
    生産における資本のシェア:a=1/3
    資本消耗率:∂=0.01(=1%)
    人口成長率:n=0.04(=4%)
    貯蓄率:s=0.45(=45%)
    であるとき、
    資本貯蓄式を1人あたりに変換して、1人あたり資本量kの式として表しなさい。

    上記のソローモデル の均衡1人あたり資本量k*(△k=0となる資本量)を求めなさい。ただしk>0とする。

    この問題の解説、回答の方わかる方いらっしゃいましたらよろしくお願い致します。


    51 Comments:

    Blogger yoji said...

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    8:05 午前  
    Blogger yoji said...



    されどマルクス|日本評論社 Karl Marx still matters.
    https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC369T/
    https://www.nippyo.co.jp/shop/book/7742.html
    定価:税込 1,296円(本体価格 1,200円)
    発刊年月 2018.05 判型 B5判 124ページ

    ボウルズ、両佐々木、川越、松井論考が個人的に興味深い。
    特に川越敏司の行動マルクス経済学=実験経済学=メカニズムデザイは刺激的だ。
    西部は地域通貨の可能性を逆から浮き彫りにさせようとしていると思う。

    内容紹介
    2018年はマルクス生誕200周年の記念イヤー。いまマルクス経済学およびマルクス主義的な
    アプローチの魅力と有用性を問う。
    【日本評論社創業100年記念出版】
    目次
    1 対談:現代の経済学とマルクス
    佐々木宏夫(早稲田大学) × 吉原直毅(マサチューセッツ大学)

    2 総論:マルクスと現代
    1. 労働価値説讃歌 サイモン・モハン(ロンドン大学クイーン・メアリー名誉教授、訳:斎藤幸平(大阪市立大学)
    2. マルクスの経済成長及び所得分配に関する理論の重要性 アミタバ・K・ダット(ノートルダム
    大学政治学部)
    訳:村上弘毅(中央大学)
    3. マルクスと現代ミクロ経済学 サミュエル・ボウルズ(サンタフェ研究所)訳:金子創(大分大学)

    3 マルクスと現代的政治経済学
    4. 搾取理論 吉原直毅(マサチューセッツ大学)
    5. 資本理論と要素所得分配論 黒瀬一弘(東北大学)
    6. 景気循環論 大野隆(同志社大学)
    7. 経済成長と所得分配 新古典派成長理論とポスト・ケインズ派成長理論 佐々木 啓明(京都大学)
    8. MEGA研究から見える新たなマルクス象 佐々木隆治(立教大学)
    9. フェアトレードとマルクス経済学 大野敦(立命館大学)
    10. マルクス主義哲学における規範理論の展開 松井暁(専修大学)
    11. 行動マルクス経済学の可能性 川越敏司(公立はこだて未来大学)

    4 マルクスと現代資本主義論
    12. 金融資本主義論:西部忠(専修大学)
    13. レギュラシオン理論:マルクスとケインズを超えて 植村博恭(横浜国立大学)
    14. グローバル経済論:グローバル金融危機・経済危機と「グローバル恐慌」論 河村哲二(法政大学)
    15. 世界システム論:資本主義の脱問題化に抗して 山下範久(立命館大学)

    ボウルズ42頁
    現代資本主義経済の均衡競争におけるショート・サイド権力:

    資本市場 貸し手→借り手    I信用制約
        _(B)_(A)_     (C)
            ↓
    管理職市場 オーナー→管理職  I信用制約
          _(B)_(A)_   (C)
              ↓
    労働市場   雇用主→従業員  I信用制約
           (B) (A)    (C)


    松井暁86,7頁

    史的唯物論:

          上部構造A    上部構造B
            ↑        ↑③
          生産関係=土台A 生産関係=土台B
    生産様式{   ↑        ↑②
          生産力=A  → 生産力=B
                 ①

    社会発展の過程:

    上部構造   F  F  F  K  K  K  C
    生産関係   F  F  K  K  K  C  C
    生産力    F  K  K  K  C  C  C
    社会構成体 mF lF eK mK lK  S  C

    F:封建主義、K:資本主義、S:社会主義、C:共産主義
    e:前期、m:中期、l:後期



    参考:
    カレツキ(カレッキ)「計量経済学モデルと史的唯物論」1964〔"Econometric Model and Historical Materialism"
    http://nam-students.blogspot.jp/2017/07/1964-econometric-model-and-historical.html
    経済計算論争 ランゲ、そしてカレツキ
    https://nam-students.blogspot.jp/2017/05/blog-post_16.html
    《…,土台から上部構造への規定性が強調されるあまり,上部構造から土台への反作用を無視ないし軽視する解釈を広範囲に生み出してきた。その中にあって,「上部構造もまた土台に影響をおよぼすというフィードバック効果」こそが史的唯物論を計量経済学モデルから分かつとのカレツキの解釈は実に新鮮である。》


    川越94頁
    以下、ゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化する価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある

    経済学批判 第一部 資本について 貴金属
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティルは、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよき貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からまもってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」(『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)


     最後に、金銀が、鋳貨の形態から地金形態に、地金形態から奢侈品の形態に、またその逆の方向に転化されうること、それゆえひとたびあたえられた一定の使用形態にしばられないという、ほかの商品よりすぐれた点をもっていること、このことは、金銀を、貨幣というたえずひとつの形態規定性から他の形態規定性に転じなければならないものの自然的な材料たらしめるのである。…

    経済学批判
    http://nam-students.blogspot.jp/2014/05/1859.html

    マルクス『経済学批判』
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHiJ.html
    第一部 資本について
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    他のツイートでサービスし過ぎたと川越敏司は語る。確かにマルクスの名前無しでこうした分析は可能だ。

    https://twitter.com/toshijikawagoe/status/945164117182103552
    ToshijiKawagoe (@ToshijiKawagoe)
    2017/12/25 14:27
    『経済セミナー』増刊号「されどマルクス(仮)」のための原稿「行動マルクス経済学の可能性」がついに完成しました! たぶん、実験・行動経済学の観点でマルクス経済学を考察した世界で初めての試みだと思います。来年は、この内容を敷衍して本にしたいところですね。岩波書店さんとかどうですか?



    西部102頁
    表1
    市場の内部化における3つの商品化のモード:
                                貨幣交換  市場の
     商品化モード   商品化の場所     生産の目的   の頻度 経済統合度
    1 外部商品化 コミュニティ・国家の外部 消費目的生産 偶発的    低
    2 内部商品化 コミュニティ・国家の内部 所得目的生産 頻発的    中
    3 一般商品化 コミュニティ・国家の消失 利潤目的生産 恒常的    高

    マルクスの有名な文句を元にした表。ただし共同体と国家の差異は明確にすべきだ。

    西部103頁
    表2
    労働力商品化のモード変化による資本主義の進化:
    1.一般財の外部商品化
    2.一般財の内部商品化
    3.一般財の一般商品化
    4.一般財の一般商品化+労働力の外部商品化=資本主義市場経済の成立
     i)労働力外部商品化型資本主義市場経済(Eモード)
     ii)労働力内部商品化型資本主義市場経済(Iモード)
     iii)労働力一般商品化型資本主義市場経済(Gモード)

    Gモードではじめて資本家以外にメリットが生じる。

    12:47 午前  
    Blogger yoji said...

    https://twitter.com/toshijikawagoe/status/945164117182103552
    ToshijiKawagoe (@ToshijiKawagoe)
    2017/12/25 14:27
    『経済セミナー』増刊号「されどマルクス(仮)」のための原稿「行動マルクス経済学の可能性」がついに完成しました! たぶん、実験・行動経済学の観点でマルクス経済学を考察した世界で初めての試みだと思います。来年は、この内容を敷衍して本にし
    たいところですね。岩波書店さんとかどうですか?

    https://twitter.com/toshijikawagoe/status/998773474616262658
    ToshijiKawagoe (@ToshijiKawagoe)
    2018/05/22 12:52
    経済セミナー増刊「されどマルクス」に寄稿した「行動マルクス経済学の可能性」は、ちょっとサービス精神旺盛に書きすぎた気がする。

    12:48 午前  
    Blogger yoji said...

    川越敏司 図でわかる経済学
    2017
    130-1頁

    マルサス的な人口問題(絶対的過剰人口)が発生するよる前の段階で、別種の人口問題が
    発生すると論じたのは、カール・マルクスです。マルクスは技術が進歩すると以前よりも少ない
    人数で生産が可能になるので、経済成長に伴い失業者が増え、貧困にあえぐようになると論じました。マルクスはこれを、相対的過剰人口の問題と呼びました。

    2:49 午前  
    Blogger yoji said...

    …機械の導入とともに 、雇い主と雇われ人 、資本家と労働者の区別が始まる 。機械は 、労働者を細かい分業による愚鈍化から救い出してくれるはずであったが 、逆に労働者を一段と深刻な状態へ追いこむ 。労働者は人間らしさとともに自由を失い 、たんなる道具のレベルに堕落させられる 。幸せは主人にとって増大し 、下っ端にとっては不幸が増大する 。カ ーストの区別ができあがり 、恐ろしいひとつの傾向が鮮明となる 。すなわち 、人間の数を増やしながら 、人間がいなくてもやっていけるようにしたいという傾向である 。こうして全体の苦しみがさらにつのる 。貧困はすでに分業によって予告されていたが 、ここにいたって公式に世界全体におよぶ 。このときから貧困が社会の心髄となり神経となる 。

    3:08 午前  
    Blogger yoji said...

    以下、川越敏司 図でわかる経済学 2017
    130-1頁より

    《マルサス的な人口問題(絶対的過剰人口)が発生するよる前の段階で、別種の人口問題が
    発生すると論じたのは、カール・マルクスです。マルクスは技術が進歩すると以前よりも少ない
    人数で生産が可能になるので、経済成長に伴い失業者が増え、貧困にあえぐようになると論じ
    ました。マルクスはこれを、相対的過剰人口の問題と呼びました。》

    参考:
    《…機械の導入とともに、雇い主と雇われ人、資本家と労働者の区別が始まる。機械は、
    労働者を細かい分業による愚鈍化から救い出してくれるはずであったが、逆に労働者を一段
    と深刻な状態へ追いこむ。労働者は人間らしさとともに自由を失い、たんなる道具のレベル
    に堕落させられる。幸せは主人にとって増大し、下っ端にとっては不幸が増大する。
    カーストの区別ができあがり、恐ろしいひとつの傾向が鮮明となる 。すなわち、人間の数を
    増やしながら、人間がいなくてもやっていけるようにしたいという傾向である。こうして全体
    の苦しみがさらにつのる。貧困はすでに分業によって予告されていたが、ここにいたって
    公式に世界全体におよぶ。このときから貧困が社会の心髄となり神経となる。》
    プルードン『貧困の哲学』下より

    7:16 午前  
    Blogger yoji said...

    資本論1:23:3
    マルサスは、その偏狭な考え方にしたがって、過剰人口を、労働者人口の絶対的過度増殖から説明し、その相対的過剰化からは説明しないのであるが、彼でさえも、過剰人口を、近代産業の必然となしている。

    9:10 午前  
    Blogger yoji said...

    以下、ゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化してしまった価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある??

    経済学批判 第一部 資本について 貴金属
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、
    とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を
    貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティル
    は、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよ
    き貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からま
    もってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」
    (『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    8:28 午前  
    Blogger yoji said...

    以下、解釈次第でゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化してしまった価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある??

    経済学批判 第一部 資本について 貴金属
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、
    とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を
    貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティル
    は、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよ
    き貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からま
    もってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」
    (『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    8:32 午前  
    Blogger yoji said...


    現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集 新評論2003 に
    非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ   川越敏司
    なる論考がある

    9:27 午前  
    Blogger yoji said...

    以下、解釈次第でゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化してしまった価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある??

    経済学批判 第一部 資本について 貴金属
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、
    とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を
    貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティル
    は、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよ
    き貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からま
    もってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」
    (『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    川越敏司には、『現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集』( 新評論,2003)に
    「非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ」なる論考がある。

    9:29 午前  
    Blogger yoji said...

    >>719
    >>720
    以下、解釈次第でゲゼルマネーにつながる認識
    価値を固定化してしまった価値形態論よりも中期マルクスに可能性はある??

    マルクス『経済学批判』第一部 資本について 貴金属
    http://web1.nazca.co.jp/hp/nzkchicagob/DME/KeiHi1.html#KEIHI1124

     貴金属の高い価値比重、恒久力をもち、相対的意味では破壊されず、空気にふれても酸化しないという性質、
    とくに金のばあいは王水以外の酸には溶解しないという性質、こうしたいっさいの自然的属性が、貴金属を
    貨幣蓄蔵の自然的材料たらしめている。だからチョコレートが非常に好きであったらしいペテル・マルティル
    は、メキシコの貨幣の一種であった袋入りのココアについて、つぎのようにのべている。「おお、いみじくもよ
    き貨幣よ、おまえは人類に甘美にして滋養のある飲物をあたえ、その罪のない所有者を、貪欲という業病からま
    もってくれる。なぜならば、おまえは、地中に埋蔵されることも、長く保蔵されることもできないのだから。」
    (『新世界について』《アルカラ、一五三〇年、第五編、第四章》。)

    (『されどマルクス』2018,94頁で実験経済学の川越敏司が引用)

    川越敏司には、『現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集』( 新評論,2003)に
    「非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ」なる論考がある。

    9:33 午前  
    Blogger yoji said...

    Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット)
    ―マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 Kindle版
    アルビン・E・ロス (著), 櫻井祐子 (翻訳) 2016
    https://www.amazon.co.jp/dp/B01D1D3XTC/
    《マッチメイキング
     ユダヤ教の口伝律法 『タルムード 』のなかに 、こんな物語がある 。万物の創造主は
    天地を創造されたあと 、いったい何をなさっているのですかと 、誰かがラビ (ユダヤ教
    の宗教指導者 )に尋ねる 。ラビはこう答える 、 「縁結びを続けているのだ 」と 。物語で
    は続けてマッチメイキング ─ ─この場合は円満な結婚 ─ ─をとりもつことがいかに
    重要であり 、かつ難しいかが語られる 。それは 「紅海を割るのと同じくらい難しい 」のだ
    という 。》

    2012年、アルヴィン・ロスはロイド・シャープレーとともに、「安定配分理論と市場設計の
    実践」の功績についてノーベル経済学賞を受けた。

    5:47 午後  
    Blogger yoji said...


    川越敏司には、『現代の金融と地域経済 下平尾勲退官記念論集』( 新評論,2003)所収
    「非耐久財は貨幣となりうるか?実験研究によるアプローチ」なる論考がある。


    この川越敏司の論考はほとんど地域通貨の基礎理論に読める。

    効用/生産コストなる指標はよくわからない。

    擬似貨幣を所持している間にいかに生産力を上げるかということだろう。

    《つまり、メキシコではココアのような耐久性のない財が貨幣として用いられていたのである。
    しかし、マルクスは、自分自身が挙げている貨幣となる財が備えるべき条件のうち、特に耐
    久性という側面について劣ったココアのような財がなぜ貨幣になりえたのか、そのための
    条件は何か、といった問題には深入りしていない。》151頁


    川越敏司が主に参照したのは以下、

    Nobuhiro Kiyotaki and Randall Wright,“On money as a medium of exchange,"Journal of Political Economy,Vol.97,1989,pp.927‐954
    https://pdfs.semanticscholar.org/18cc/744c0c60869ae32b80a453542dcd126e8574.pdf

    4:35 午前  
    Blogger yoji said...

    オイコノミア「経済学の“実験”します」(前編) 2014.04.22 | Mediacrit
    http://archive.fo/BWzSt


    この実験は「ピットマーケット」って皆さんが参加して頂いた実験は言います。
    ピットマーケット?でこの実験は経済の実験の中ではほぼ初めにされた実験の1つでうまくいかない事がずっと前からわかっていた事なんですよね。
    そうなんですか?はい。
    イェーイ!自分の情報はあるけれども相手がいくらなら売ってくれるのかが交渉するまでわからないっていうのは難しいですよね。
    僕の手元にあるお金でいうとこれぐらいで買いたいというのはあったんですけど人に「いくらで売りますか?」って言ったら全然自分の持ってるお金より高いお金を言われるんであっそんな高いんやっていうふうに思いましたね。
    これに近いような状況って何か思い出しません?こういう取り引きをするっていう。
    例えば古道具屋とかに行って知識の無い昔の壷とか何かそういう掛け軸とかは結構言われるままですよね。
    なるほど。
    恋愛も似てませんか?あっ恋愛も似てます。
    ねえ。
    でしょ?恋愛も似てると思ってました。

    10:01 午前  
    Blogger yoji said...

    実験経済学02: 市場均衡の実験
    http://takekan-lecture.blogspot.jp/2012/04/02_17.html
    前回にひきつづき、実験経済学の入門部分にあたる内容を講義しました。実験経済学(あるいは行動経済学)は、必ずしもこれまでの標準的な経済学やその思考の枠組みを否定するものではないです、ということを解説しました。一橋大学でやった教室内市場実験の結果を紹介し、需要・供給曲線の交点が均衡だとするモデルが、それなりに現実的であることを示しました。


    たまに、"合理的で利己的な人間だけを想定しているミクロ経済学は非現実的でまちがっている、だから心理的要素を考慮・加味した行動経済学が正しいんだ"というようなことを見聞きします。実験経済学をやっていると、たしかに標準的な経済学モデルとは全く異なる結果が観察されます。だからといって、そのモデルが"まちがっている"というわけではありません。そういうわけで、はじめにモデルも意外に正しいじゃんということを解説しようと思いました。

    教室内市場実験では、実験を行う人(つまり私)だけが需要曲線・供給曲線の形を知っています。そして、売り手役・買い手役の人たちを多数用意します。売り手・買い手は、自分の利益の最大化のみを利己的に考えており、需要曲線や供給曲線がどういった形になっているのかは知りません。したがって、その2つの曲線が交じわる点(均衡価格)がどこにあるのかも知らない。こんな設定です。それでも、「わいわいがやがや」と多数の買い手・売り手が交渉して相対取引を成立させていると、その取引価格の平均は、モデルが予想する均衡価格に非常に近い値になることが知られています。実際、均衡価格60に対して、平均の取引価格は59.4でした。

    4042977014ただし、完全競争がないので、ランダムにかつ排他的に1対1の売り手・買い手が価格交渉をはじめるという点に注意。その結果、どうしても、取引数量はモデルの予想よりも多めに出てしまうのです(この確認は自習用練習問題としてとっておきたいです)。それでも、モデルの予想はそれなりに正しいことがわかります。

    この本、おすすめです。多くの意見を集約する市場の機能が解説されていたり、実験経済学の結果が多く紹介されています。
    「みんなの意見」は案外正しい (角川文庫)
    ジェームズ・スロウィッキー 小高 尚子
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    ラベル: 現代経済論「実験経済学」12年, 実験経済学12年(早稲田)
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    10:03 午前  
    Blogger yoji said...

    実験経済学 - 京都産業大学 (Adobe PDF)
    www.kyoto-su.ac.jp/project/pdf/orc_01.pdf
    Chamberlin の実験は、売手と買手がフ. ロアではなく 2 人ずつピットで交渉するという意味で、現在ではピット・マーケットと呼ばれている。 2マーケット・マイクロストラクチャー理論は統一的理論ではなく、分析の目的も対象も方法も研究者ごと ...

    https://www.kyoto-su.ac.jp/project/pdf/orc_01.pdf
    20頁
    3.2 市場の実験3.2.1 プロジェクトの市場実験の背景市場の実験は経済実験の基礎であり、プロジェクトの市場実験はもちろん非市場実験にも関係する。そこでプロジェクトの実験を説明する前に、市場実験の歴史とプロジェクトの市場実験の基礎となるマーケット・マイクロストラクチャー理論を概説する。競売人のいる市場の理論。どの経済学の初級教科書も、市場供給曲線X =S(P)と市場需要曲線X =D(P)の交点として市場均衡を定義するが、均衡点はいうまでもなく両曲線を取引の観察から描くことはできない。なぜなら、市場供給曲線も市場需要曲線も個々の売手と買手の「計画」に基づいて定義されるのに対し、外部から観察されるのは売手の「行動」だけだからである。実現しなかった様々な価格に対して売手と買手がいくつ取引したかったのかを知らなければ、供給曲線を描けない。もちろん現実経済で観察できなくても、ある条件のもとで市場供給曲線と市場需要曲線の交点で取引の数量と価格が決まるという理論的説明は可能で、なかでもワルラスの競売人を仮定する説明はよく知られている。しかしこの説明に対しては、普通の商品は競売人なしに取引されているという現実経済からの批判と、競売人のサービスのための費用と動機づけが無視されているという経済理論からの批判が可能である。後者は、ワルラスの説明では取引の数量と価格を決めるために働いているのは売手でも買手でもなく競売人なのに、この競売人が何の報酬も求めず何の資源も使わず売手と買手の利益のために奉仕すると想定することに対する疑問である。競売人の動機づけと競売のための費用を全て無視して、市場は取引参加者に単純な利己的意思決定しか要求しないにもかかわらず効率的と主張するのは、市場の正当な評価ではない。競売人のいない市場の実験。競売人のいない市場の性能を調べるために、Chamberlin(1948)は、教室で学生たちを売手と買手に分けて自由に取引相手を求めては口頭で価格交渉をさせる実験を行った。この実験では、売手は、自分の生産費を知っていて、その費用で商品を最大1個まで作って売ることができ、買手は、自分の消費からの価値を知っていて、その価値を得るために商品を最大1個まで買うことができる。たとえば費用50円の売手と価値300円の買手が価格100円での取引に合意すると、売手は50円の利益を、買手は200円の利益を得る(取引相手が見つからなかった売手または買手の利益は0)。Chamberlinの実験は、売手と買手がフロアではなく2人ずつピットで交渉するという意味で、現在ではピット・マーケットと呼ばれている。

    2マーケット・マイクロストラクチャー理論は統一的理論ではなく、分析の目的も対象も方法も研究者ごとに異なるが、Spulber(1999)が実物市場と企業を対象とする理論の研究所であり、O’Hara (1995)が金融市場を対象とする理論の教科書である。

    10:10 午前  
    Blogger yoji said...

    Chamberlin の実験は、経済学の歴史で初めての実験と見なされている。それは、彼が「環境を制御して観察することで、あるがままの世界を観察するのでは不明瞭なことを知る」という方法を経済学研究では初めてとったからである。じっさい実験では市場供給曲線と市場需要曲線は明確に定義され実験者に既知だから、実験者は取引が市場均衡で決まるかどうか調べることができる。Chamberlinは、実験では取引価格はばらつき取引量も市場供給曲線と市場需要曲線の交点の取引量とは異なること、つまり競売人がいない市場では一物一価の法則も需要と供給の均衡も実現しないことを報告している。ただしChamberlinの得た結果は、情報を管理する競売人がいなかったからではなく、参加者間の情報伝達が不十分だったためかもしれない。たとえばある売手と買手が「200円で買ってくれ」「100円なら買おう」「170円でどう?」「もう20円まけて」などと互いに提案を繰りかえしても、(近くの人たちには聞かれるかもしれないが)他の参加者には伝わらない。そのために、教室の前の方で売手S と買手B が100円か110円かで駆け引きをしているときに、後ろの方では売手S と買手B が110円か120円かを交渉していることもありうる。しかし、もしこれら4人がまとまって交渉していれば、たとえ競売人がいなくても、110円で売ってもよいという売手S と110円でも買ってもいいという買手B の間で取引がすぐ成立するかもしれない。Smith (1962)は、競売人はいないけれども全ての取引情報が全ての売手と買手に共有される実験を開発した。具体的には、Chamberlinは取引が成立するごとに価格を黒板に公開していっただけだったのに対し、Smithは売手または買手から提案(P円で売りたいまたは買いたい)があるたびに、それを黒板に書いていった。これによって、どの売手または買手の提案も全ての買手または売手に対するものになり、その提案を受けたいと思う買手または売手は誰でも(早い者勝ちで)それを宣言できる。この実験は、現在では(売手からも買手からも価格を提案できるという意味で)ダブル・オークションと呼ばれている。ダブル・オークションは、多くの研究者によって色々な設定で様々な参加者に対し実験されているが、どれも良い成績を残している。特に同じ設定で数回の繰りかえしを行うと、取引の数量も価格も均衡値にほとんど一致する。さらにGode and Sunder (1993)は、推論も学習もまったくできないエージェントにダブル・オークションをさせたが、費用より安く売ったり評価額より高く買ったりしないという制約を課すだけで取引価格は均衡価格へと収束した。どのような設定でどのような主体にさせてもかなりの成績を残させる点にダブル・オークションの頑健性があり、「すべての取引情報が瞬時に全ての取引参加者に公開されるならば、競売人がいなくても市場均衡が実現する」と一般に理解されている。取引所におけるザラ場は、取引の提案が瞬時に全ての取引参加者に伝えられるから、ピット・マーケットではなくダブル・オークションである。しかもかつては取引所でしかできなかったダブル・オークションも、ネットワークを通じれば為替取引のように世界全体を1つの市場として組織される。さらにインターネットの進歩と普及のおかげで、取引所で取引されないどんな商品についても誰でも自分の取引条件(自分が売買したいものの数量と価格)を世界中に示すことも世界中で示されている取引条件を見て条件の最もよいものに応じることもできる。じっさい「ヤフー・オークション」や「楽天市場」に代表されるネットワーク・オークションも年々盛んになっている上に、情報検索技術の進歩によって「価格コム」などでオークションに出品されていないものも含めてインターネット上で売買される商品の価格を知ることができる。情報環境の進歩と普及は、すくなくとも各市場ごとの均衡をダブル・オークションで実現させつつあるように思われる。仲介業者のいる市場の理論:マーケット・マイクロストラクチャー理論。ダブル・オークションが近年の情報3もちろん実験室でダブル・オークションが機能するのは、実験室の情報環境に加えて実験者が手順を決めて被験者に取引規則を丁寧に説明しているからで、現実世界で競売人なしに市場取引を成立させるためには実験室と実験者に相当する環境と主体が必要であろう。4デリバティブを含む多数の財が存在するときには、各財の価格収束が実現しなかったり遅れたりすることよりも、各財の価格が整合性のない水準に急速に収束してバブルを発生・拡大させる恐れのほうが生起する確率も生起するときの被害も大きそうである。この問題への対応としてのスマート・マーケットと実験経済学との関係についてはMiller(2002)。

    10:11 午前  
    Blogger yoji said...


    実験経済学は解釈するだけではなく実際にまず実験をして新たな経済を創り出す
    近代経済学におけるフォイエルバッハテーゼみたいなものだ
    当事者が実験を自覚しているから歴史上民衆を実験台にしてきた権力者とは違う

    米本位制は優れていたがそれは再現できないし、数値的に検証されていない
    (効用/生産コストが明確ではない)
    佐藤優などが証言するタバコ本位制なども価値形態論的には
    多くの示唆を持つが数値的に検証されていない
    川越敏司の言う行動マルクス経済学に刮目する価値はある
    結論はゲゼルマネーの有効性ということになると思うが
    (その前に信用組合、社倉などが整備されるべきだろう)

    10:43 午前  
    Blogger yoji said...

    常備倉はあらゆるレベルで必要だろう

    10:54 午前  
    Blogger yoji said...

    意思決定理論入門2012/6/29
    イツァーク・ギルボア、 川越 敏司
    単行本(ソフトカバー)
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    2:50 午前  
    Blogger yoji said...

    旧約聖書のゲーム理論―ゲーム・プレーヤーとしての神 単行本 – 2006/5/1
    スティーブン・J. ブラムス (著), Steven J. Brams (原著), 川越 敏司 (翻訳)
    5つ星のうち 4.0 3件のカスタマーレビュー

    8:03 午前  
    Blogger yoji said...

    遊鬱
    VINEメンバー
    5つ星のうち3.0現代版理神論
    2006年6月14日
    形式: 単行本
    およそ、人知の及ぶべくもないはずとされてきた「神」を単に利得を冷徹に計算、そしてときには自己矛盾に陥っているということを各エピソードにおいて利得行列を示すことで一様に解釈しようという恐るべき野心の書。ここに神は単に人の崇拝を貪欲に求めるだけの感情的な存在に過ぎないと喝破され地に墜ちたといっても過言ではない。

    ただ、その革新的部分を除けば書としては同じ作業の繰り返し(要は総て利得計算するだけ)なので退屈といえば退屈かもしれない、ただそんな退屈な作業を神が必死にやっていると想像するのはそれはそれで一興なのかもしれない。
    5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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    8:04 午前  
    Blogger yoji said...

    z
    VINEメンバー
    5つ星のうち4.0利得表に当てはめてみよう
    2007年11月25日
    形式: 単行本
    単純な「利得表」で旧約聖書の数々のエピソードを分析した一冊。
    旧約聖書に限らず、他の物語にも応用できそうで、可能性の広がりを感じました。
    読んでいくうちにキリスト教の知識もついてきて勉強になりました。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています

    役に立った
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    8:05 午前  
    Blogger yoji said...

    形式: 単行本|Amazonで購入
    自分はバイブルを上下巻、もとい新旧共に読み、しかもクリスチャンにならなかった人間だ。そういう者にとって、あれはヒーロー冒険物語だ。本書について: いや、笑った笑った。すげーいい。訳者あとがきで著者も訳者も敬虔なクリスチャンだと知って申し訳なく思ったぐらい笑いました。だって、こんなムチャを仏頂面した硬い言葉で語ってるんだもん。真面目な顔してヨタ飛ばしてるんだと思った。最高。

    闇雲に神様仏様を恐れ敬い奉る程度の知能だと、本書は神への冒涜に感じられたり、同じことの繰り返しでつまらないと思ったりするのかもしれない。しかし、自分はゲーム理論の初歩的なツールだけで解明できるような言動で僕たる人間と付き合う神様の偉大さを感じた。そして本の後半に差し掛かる頃、いちいち自分でペイオフ表を書いてからでないとページをめくれなくなっているばかりか、ツリーとマトリックスに日常生活まで侵食されている自分に気づく。ブラムス & 川越恐るべし。

    読み終わり本を閉じたところでさらに愕然とするのだ。すべては本のオビに表現されていたと。これは、矛盾に満ちた最高のゲームプレイヤーと、「彼」に対峙するには精密な理論と論争術を構築せざるを得なかった「我々」の間に横たわる果てしない距離を縮めようとする新たな試みなのかもしれない。学者も信者も読めば何らかの意味でバカ受け間違いなし。

    8:06 午前  
    Blogger yoji said...

    87
    第3章
    信仰の意味
    着いているわけではなくても、それは神の合理性とは何の関係もないと思われる。大事なのは、神の
    動機と選好がいかにとっぴに見えようともそのもとで,神が人間とプレーするゲームにおいて、その
    選好と整合的な選択を行っているかどうかということなのである。

     ここまで分析してきた二つの物語について、「信仰」と「合理性」のどちらの解釈によっても、事
    実をうまく説明できることがわかった。これらの解釈の間にある相違は、信仰は合理的ではあるが
    計算という意味においてはゲーム理論的ではないということにある。すなわち、信仰を持った人物は
    支配戦略があるので、他のプレーヤーが何を選ぶのかを考える必要はなく、自分自身の選好だけを考
    えれば良いわけである。信仰が人間の神への信頼あるいは恐れのどちらを表すにせよ、信仰はその人
    を盲目的に行動させる。それにより、彼を洗練された計算の重荷から解放するのである。しかし、こ
    こで分析された二つの物語の父親たちが、こうした計算を行わなかったということについては,確か
    なことは言えないのである。
    【注】
    * この章は
    概してSteven J. Brams, "Faith Versus Rationality in the Bible: Game-Theoretic
    Interpretations of Sacrifice in the Old Testament"という論文に基づいており、これは一九七八年
    六月一三1、一六日、ウィーンで開かれた応用ゲーム理論の国際会議に提出した6のである。この会
    議の議事録は、Applied Game Theory: Proceedings of a Conference, Vienna 1978, ed. S.J. Brams
    A. Schotter, and G. Schwidauer (Würzburg, West Gennany: Physica-Verlag, 1979)として出版さ

    4:39 午後  
    Blogger yoji said...

    87
    第3章
    信仰の意味
    着いているわけではなくても、それは神の合理性とは何の関係もないと思われる。大事なのは、神の
    動機と選好がいかにとっぴに見えようともそのもとで,神が人間とプレーするゲームにおいて、その
    選好と整合的な選択を行っているかどうかということなのである。

     ここまで分析してきた二つの物語について、「信仰」と「合理性」のどちらの解釈によっても、事
    実をうまく説明できることがわかった。これらの解釈の間にある相違は、信仰は合理的ではあるが
    計算という意味においてはゲーム理論的ではないということにある。すなわち、信仰を持った人物は
    支配戦略があるので、他のプレーヤーが何を選ぶのかを考える必要はなく、自分自身の選好だけを考
    えれば良いわけである。信仰が人間の神への信頼あるいは恐れのどちらを表すにせよ、信仰はその人
    を盲目的に行動させる。それにより、彼を洗練された計算の重荷から解放するのである。しかし、こ
    こで分析された二つの物語の父親たちが、こうした計算を行わなかったということについては、確か
    なことは言えないのである。
    【注】
    * この章は
    概してSteven J. Brams, "Faith Versus Rationality in the Bible: Game-Theoretic
    Interpretations of Sacrifice in the Old Testament"という論文に基づいており、これは一九七八年
    六月一三1、一六日、ウィーンで開かれた応用ゲーム理論の国際会議に提出した6のである。この会
    議の議事録は、Applied Game Theory: Proceedings of a Conference, Vienna 1978, ed. S.J. Brams
    A. Schotter, and G. Schwidauer (Würzburg, West Gennany: Physica-Verlag, 1979)として出版さ

    4:40 午後  
    Blogger yoji said...


    旧約聖書のゲーム理論―ゲーム・プレーヤーとしての神 単行本 – 2006/5/1
    スティーブン・J. ブラムス (著), Steven J. Brams (原著), 川越 敏司 (翻訳)

    87
    第3章
    信仰の意味
    着いているわけではなくても、それは神の合理性とは何の関係もないと思われる。大事なのは、神の
    動機と選好がいかにとっぴに見えようともそのもとで,神が人間とプレーするゲームにおいて、その
    選好と整合的な選択を行っているかどうかということなのである。

     ここまで分析してきた二つの物語について、「信仰」と「合理性」のどちらの解釈によっても、事
    実をうまく説明できることがわかった。これらの解釈の間にある相違は、信仰は合理的ではあるが
    計算という意味においてはゲーム理論的ではないということにある。すなわち、信仰を持った人物は
    支配戦略があるので、他のプレーヤーが何を選ぶのかを考える必要はなく、自分自身の選好だけを考
    えれば良いわけである。信仰が人間の神への信頼あるいは恐れのどちらを表すにせよ、信仰はその人
    を盲目的に行動させる。それにより、彼を洗練された計算の重荷から解放するのである。しかし、こ
    こで分析された二つの物語の父親たちが、こうした計算を行わなかったということについては、確か
    なことは言えないのである。
    【注】
    * この章は
    概してSteven J. Brams, "Faith Versus Rationality in the Bible: Game-Theoretic
    Interpretations of Sacrifice in the Old Testament"という論文に基づいており、これは一九七八年
    六月一三1、一六日、ウィーンで開かれた応用ゲーム理論の国際会議に提出した6のである。この会
    議の議事録は、Applied Game Theory: Proceedings of a Conference, Vienna 1978, ed. S.J. Brams
    A. Schotter, and G. Schwidauer (Würzburg, West Gennany: Physica-Verlag, 1979)として出版さ


    遊鬱
    VINEメンバー
    5つ星のうち3.0現代版理神論
    2006年6月14日
    形式: 単行本
    およそ、人知の及ぶべくもないはずとされてきた「神」を単に利得を冷徹に計算、そしてときには自己矛盾に陥っているということを各エピソードにおいて利得行列を示すことで一様に解釈しようという恐るべき野心の書。ここに神は単に人の崇拝を貪欲に求めるだけの感情的な存在に過ぎないと喝破され地に墜ちたといっても過言ではない。

    ただ、その革新的部分を除けば書としては同じ作業の繰り返し(要は総て利得計算するだけ)なので退屈といえば退屈かもしれない、ただそんな退屈な作業を神が必死にやっていると想像するのはそれはそれで一興なのかもしれない。
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    Blogger yoji さんは書きました...
    z
    VINEメンバー
    5つ星のうち4.0利得表に当てはめてみよう
    2007年11月25日
    形式: 単行本
    単純な「利得表」で旧約聖書の数々のエピソードを分析した一冊。
    旧約聖書に限らず、他の物語にも応用できそうで、可能性の広がりを感じました。
    読んでいくうちにキリスト教の知識もついてきて勉強になりました。
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    8:05 午前 削除
    Blogger yoji さんは書きました...
    形式: 単行本|Amazonで購入
    自分はバイブルを上下巻、もとい新旧共に読み、しかもクリスチャンにならなかった人間だ。そういう者にとって、あれはヒーロー冒険物語だ。本書について: いや、笑った笑った。すげーいい。訳者あとがきで著者も訳者も敬虔なクリスチャンだと知って申し訳なく思ったぐらい笑いました。だって、こんなムチャを仏頂面した硬い言葉で語ってるんだもん。真面目な顔してヨタ飛ばしてるんだと思った。最高。

    闇雲に神様仏様を恐れ敬い奉る程度の知能だと、本書は神への冒涜に感じられたり、同じことの繰り返しでつまらないと思ったりするのかもしれない。しかし、自分はゲーム理論の初歩的なツールだけで解明できるような言動で僕たる人間と付き合う神様の偉大さを感じた。そして本の後半に差し掛かる頃、いちいち自分でペイオフ表を書いてからでないとページをめくれなくなっているばかりか、ツリーとマトリックスに日常生活まで侵食されている自分に気づく。ブラムス & 川越恐るべし。

    読み終わり本を閉じたところでさらに愕然とするのだ。すべては本のオビに表現されていたと。これは、矛盾に満ちた最高のゲームプレイヤーと、「彼」に対峙するには精密な理論と論争術を構築せざるを得なかった「我々」の間に横たわる果てしない距離を縮めようとする新たな試みなのかもしれない。学者も信者も読めば何らかの意味でバカ受け間違いなし。

    90頁にディラン61の例

    4:43 午後  
    Blogger yoji said...

    色川むたいの聖書論を想起させる

    4:44 午後  
    Blogger yoji said...


    旧約聖書のゲーム理論―ゲーム・プレーヤーとしての神 単行本 – 2006/5/1
    スティーブン・J. ブラムス (著), Steven J. Brams (原著), 川越 敏司 (翻訳)

    87
    第3章
    信仰の意味
    着いているわけではなくても、それは神の合理性とは何の関係もないと思われる。大事なのは、神の
    動機と選好がいかにとっぴに見えようともそのもとで,神が人間とプレーするゲームにおいて、その
    選好と整合的な選択を行っているかどうかということなのである。

     ここまで分析してきた二つの物語について、「信仰」と「合理性」のどちらの解釈によっても、事
    実をうまく説明できることがわかった。これらの解釈の間にある相違は、信仰は合理的ではあるが
    計算という意味においてはゲーム理論的ではないということにある。すなわち、信仰を持った人物は
    支配戦略があるので、他のプレーヤーが何を選ぶのかを考える必要はなく、自分自身の選好だけを考
    えれば良いわけである。信仰が人間の神への信頼あるいは恐れのどちらを表すにせよ、信仰はその人
    を盲目的に行動させる。それにより、彼を洗練された計算の重荷から解放するのである。しかし、こ
    こで分析された二つの物語の父親たちが、こうした計算を行わなかったということについては、確か
    なことは言えないのである。
    【注】
    * この章は
    概してSteven J. Brams, "Faith Versus Rationality in the Bible: Game-Theoretic
    Interpretations of Sacrifice in the Old Testament"という論文に基づいており、これは一九七八年
    六月一三1、一六日、ウィーンで開かれた応用ゲーム理論の国際会議に提出した6のである。この会
    議の議事録は、Applied Game Theory: Proceedings of a Conference, Vienna 1978, ed. S.J. Brams
    A. Schotter, and G. Schwidauer (Würzburg, West Gennany: Physica-Verlag, 1979)として出版さ


    遊鬱
    VINEメンバー
    5つ星のうち3.0現代版理神論
    2006年6月14日
    形式: 単行本
    およそ、人知の及ぶべくもないはずとされてきた「神」を単に利得を冷徹に計算、そしてときには自己矛盾に陥っているということを各エピソードにおいて利得行列を示すことで一様に解釈しようという恐るべき野心の書。ここに神は単に人の崇拝を貪欲に求めるだけの感情的な存在に過ぎないと喝破され地に墜ちたといっても過言ではない。

    ただ、その革新的部分を除けば書としては同じ作業の繰り返し(要は総て利得計算するだけ)なので退屈といえば退屈かもしれない、ただそんな退屈な作業を神が必死にやっていると想像するのはそれはそれで一興なのかもしれない。
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    Blogger yoji さんは書きました...
    z
    VINEメンバー
    5つ星のうち4.0利得表に当てはめてみよう
    2007年11月25日
    形式: 単行本
    単純な「利得表」で旧約聖書の数々のエピソードを分析した一冊。
    旧約聖書に限らず、他の物語にも応用できそうで、可能性の広がりを感じました。
    読んでいくうちにキリスト教の知識もついてきて勉強になりました。
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    8:05 午前 削除
    Blogger yoji さんは書きました...
    形式: 単行本|Amazonで購入
    自分はバイブルを上下巻、もとい新旧共に読み、しかもクリスチャンにならなかった人間だ。そういう者にとって、あれはヒーロー冒険物語だ。本書について: いや、笑った笑った。すげーいい。訳者あとがきで著者も訳者も敬虔なクリスチャンだと知って申し訳なく思ったぐらい笑いました。だって、こんなムチャを仏頂面した硬い言葉で語ってるんだもん。真面目な顔してヨタ飛ばしてるんだと思った。最高。

    闇雲に神様仏様を恐れ敬い奉る程度の知能だと、本書は神への冒涜に感じられたり、同じことの繰り返しでつまらないと思ったりするのかもしれない。しかし、自分はゲーム理論の初歩的なツールだけで解明できるような言動で僕たる人間と付き合う神様の偉大さを感じた。そして本の後半に差し掛かる頃、いちいち自分でペイオフ表を書いてからでないとページをめくれなくなっているばかりか、ツリーとマトリックスに日常生活まで侵食されている自分に気づく。ブラムス & 川越恐るべし。

    読み終わり本を閉じたところでさらに愕然とするのだ。すべては本のオビに表現されていたと。これは、矛盾に満ちた最高のゲームプレイヤーと、「彼」に対峙するには精密な理論と論争術を構築せざるを得なかった「我々」の間に横たわる果てしない距離を縮めようとする新たな試みなのかもしれない。学者も信者も読めば何らかの意味でバカ受け間違いなし。

    90頁にディラン61の例


    4:43 午後 削除
    Blogger yoji さんは書きました...
    色川むたいの聖書論を想起させる

    私の旧約聖書 (中公文庫) Kindle版
    色川武大 (著)

    4:46 午後  
    Blogger yoji said...

    「旧約聖書を読んで、はじめて、(神でなく)人間の叡智というものに底知れぬ怖れを感じました」。中学もろくすっぽ行かないで、ずっと不良じみた一匹狼でしのいできた著者が若き日偶然に出会った旧約の世界。イェホバは律を求め、人々は生を望む――神と人間との約束事を描く旧約聖書に向き合い、対話し続けた自伝的省察の記。〈解説〉吉本隆明
    内容(「BOOK」データベースより)
    「旧約聖書を読んで、はじめて、(神でなく)人間の叡智というものに底知れぬ怖れを感じました」。中学もろくすっぽ行かないで、ずっと不良じみた一匹狼でしのいできた著者が若き日偶然に出会った旧約の世界。イェホバは律を求め、人々は生を望む―神と人間との約束事を描く旧約聖書に向き合い、対話し続けた自伝的省察の記。

    4:48 午後  
    Blogger yoji said...

    佐藤優
    いま生きる「資本論」

    赤いマルボロがおカネの代わりになっていました。タクシーでモスクワ市内を端から端まで走って、料金はマルボロ一箱です。ほとんど白タクですが、道端でマルボロを振って止めるんです。

    こういうものを『資本論』では「一般的等価物」と呼んでいます。昔の日本のコメも、少し前のモスクワのマルボロも一般的等価物です。人と人との関係が生み出した、「これを持っていけば何でも手に入る」というものを指します。コメなんかを使うと嵩張るし時間がたつと劣化しますから、一般的等価物は最終的には金や銀などの貨幣になり、やがて紙幣になった、というのが『資本論』の考え方です。

    9:46 午後  
    Blogger yoji said...

    あるいは私がモスクワに行った直後、一九八八年頃から、ルーブルはもうほとんど使えなくなっていました。価値がほとんどなくなり、本当に有り余っているものくらいしか買えませんでした。

    赤いマルボロがおカネの代わりになっていました。タクシーでモスクワ市内を端から端まで走って、料金はマルボロ一箱です。ほとんど白タクですが、道端でマルボロを振って止めるんです。

    こういうものを『資本論』では「一般的等価物」と呼んでいます。昔の日本のコメも、少し前のモスクワのマルボロも一般的等価物です。人と人との関係が生み出した、「これを持っていけば何でも手に入る」というものを指します。コメなんかを使うと嵩張るし時間がたつと劣化しますから、一般的等価物は最終的には金や銀などの貨幣になり、やがて紙幣になった、というのが『資本論』の考え方です。

    佐藤優
    いま生きる「資本論」

    9:48 午後  
    Blogger yoji said...

    神経経済学入門―不確実な状況で脳はどう意思決定するのか 単行本 – 2008/7/1
    ポール・W. グリムシャー (著), Paul W. Glimcher (原著), 宮下 英三 (翻訳)
    5つ星のうち 2.5 4件のカスタマーレビュー

     まず、第1部「歴史的な取り組み」で、ギリシャ・ローマ時代の思想から、反射(脊髄反射)の理論、現代のパーセプトロン、モジュールまで、神経科学を概説しています。 ベーコン、デカルト、ライプニッツ、ニュートン、チューリング、マー、あるいは、ハーベイ、シェリングトン、パブロフ、その他、多くの人物が登場し、その業績を説明しています。

     次に、第2部「神経経済学」では、確率理論、捕食モデル、視覚の生理学、ゲーム理論などを概説しています。パスカル、ベルヌーイ、ベイス、ラプラス、あるいは、ノイマン、モルゲンシュテルン、ナッシュなどの人物が登場します。その後、総括として、「行動と生理学」「哲学的な含意」について、考察しています。

     本書全体で、決定論 determinism と非決定論 indeterminism (自由意思 free will )が、問題にされています。また、ニューロンの発火頻度は、効用(満足・幸福) utility を反映するのでしょうか。経済学の問題を、神経科学で証明することができるのでしょうか。なお、本書には、fMRIについての記載はありません。

     神経経済学 neuroeconomics とはどのような分野なのか、概観できます。ただし、新書などとは異なり、それほどやさしく書かれているわけではありません。
    もっと少なく読む

    3:13 午後  
    Blogger yoji said...


    http://www.hitachi-hri.com/keyword/k057.html
    所属部署:技術戦略グループ
    氏名:永易 久志

    神経経済学とは
    神経経済学(Neuroeconomics)とは、神経科学と経済学が融合した学際的な学問のことです。神経科学を活用して経済活動における意思決定の仕組みを解明するなど、近年研究が活発化しています。その背景には主に心理面から経済行動を究明する行動経済学の進展および脳の機能を解明する神経科学の発展があります。ダニエル・カーネマンのノーベル経済学賞受賞や"脳トレ"ブームは記憶に新しいでしょう。さらに研究手法の発達も寄与しており、例えば被験者に損傷を与えずに脳の活動を計測して画像化するニューロイメージング技術の向上が挙げられます。もともと米国を中心に研究が行われてきましたが、最近では日本においても過剰債務に陥る際の意思決定の傾向や初対面の取引相手が信頼できるかどうかの見極めプロセスなど、さまざまなトピックで盛んに研究が行われています。
    必ずしも合理的でない意思決定
    我々の生活は意思決定の連続といえます。例えば株式投資を考えてみましょう。株式に投資する際、長期的な視点でポートフォリオを決定し、それに従うことで安定的に利益が得られることを理解しているつもりでも、目の前で暴騰している株につい飛び付いたがために大損をしてしまったという話を耳にしたことがあると思います。このような意思決定は一体どのように行われているのでしょうか。この問いに対して、ニューロイメージング技術を用いた研究*1が興味深い結果を示しています。それによると、情動をつかさどる「大脳辺縁系」と理性をつかさどる「前頭前野」の活動が競合し、どちらが優勢となるかで意思決定が異なるというのです(図表1参照)。すなわち、前者が後者よりも勝れば感情的になって今すぐに報酬を得ようとし、逆に前者が後者に負ければ理性的に冷静な判断を下して将来まで報酬を待つことが明らかとなりました。これは、いわば自分の中に複数の意思決定者が存在し、誰の意見が押し通されるかによって決断が異なることを意味しています。

    図表1.脳の部位とその機能
    資料:各種資料を基に日立総研作成

    また、金銭に関わる意思決定を行う人が専門家から助言を受けると、たとえそれらが道理にかなわない場合においても、判断や思考を担うはずの「前帯状皮質」と「背外側前頭前皮質」が活性化せず、しばしば活動停止さえするという実験結果*2もあります。つまり、与えられた情報が専門家からもたらされたと分かるやいなや、自分自身で考えることを放棄しているのです。これは、"どのような情報か"ではなく"誰からの情報か"に意思決定が大きく左右されることを示しています。 以上の例は、個々人が必ずしも合理的なホモ・エコノミスト(経済人)ではなく、感情や権威などに心理的影響を大きく受けて経済活動を行っていることを示唆しています。これは、行動経済学における主張を神経経済学によって裏付けていることにほかなりません。

    心のメカニズムから経済を解明
    現在の神経経済学の研究では、証券投資など個別の経済行動が分析されており、まずはこのような個々の事例分析が進展すると考えられます。先に挙げた株式投資の例でいえば、長期的な投資ポートフォリオと短期的な株式売買における決定プロセスの相違解明や、機関投資家やエコノミスト、アナリストの動向が個人投資家の投資行動に与える影響分析などです。そしてこれらの分析を統合することで、脳の仕組みや神経システムを反映した行動モデルがつくられ、ひいては、経済活動のより正確な予測が可能となるでしょう。例えば、金融バブルの発生プロセスや人間の集団心理が一因となり引き起こされると考えられるアノマリー*3をモデリングできるようになれば、証券市場の動向やバブル発生の高精度な予測も可能となるかもしれません。ゆくゆくは、人間に内在する経済行動原理が解明され、その原理に基づいた新たな経済理論が生み出されると考えられます。 このように、神経経済学は複雑な心のメカニズムをひもとくことによって、経済のメカニズムを現実に即して解き明かそうとする実践的な学問といえます。そして、政策や事業戦略およびそれらの影響分析などに人間の思考や行動パターンを織り込むことができれば、より効果的に国や企業の施策を実現できるでしょう。経済分野にとどまらず多彩な分野への応用の可能性を秘めており、今後のさらなる発展が期待されます。
    *1Samuel M. McClure,David I. Laibson,George Loewenstein and Jonathan D. Cohen,"Separate Neural Systems Value Immediate and Delayed Monetary Rewards," Science,Vol. 306(5695),p.p. 503 - 507,October 15,2004*2Jan B. Engelmann,C. Monica Capra,Charles Noussair and Gregory S. Berns,"Expert Financial Advice Neurobiologically "Offloads" Financial Decision-Making under Risk," Public Library of Science One,Vol. 4(3),e4957,March 24,2009*3現状の経済理論や投資理論では説明できず、明確な理論的根拠を持たない証券市場の変則性をアノマリーといいます。例えば、時価総額の小さい銘柄(小型株)が大きい銘柄(大型株)よりも高い収益率をもたらす小型株効果や、1月の収益率が他の月に比して高くなる1月効果などが有名です。

    3:15 午後  
    Blogger yoji said...

    94頁


     《つまり、メキシコではココアのような耐久性のない財が貨幣として用いられており、それが貨幣蓄蔵という貪欲さへの抑止力となっていたことが指摘されている。実験においても、非耐久財が貨幣になる可能性があることが示されている(川越2003 ; Kawagoe 2009)。》

    12:12 午前  
    Blogger yoji said...

    川越注によると

    ハーヴェイ
    資本主義の終焉#2でゲゼルに言及

    12:15 午前  
    Blogger yoji said...

    93頁


    おわりに
     マルクスは『資本論』の中で、価値形態論と交換過程論の両方におい
    て別々の角度から貨幣の起源(とその物神性)を説いている。Kiyotaki
    and Wright (1989)のモデルは、ジェボンズの理論をベースにしている
    が、後者の交換過程論からの説明と共通するところの多いモデルであ
    る。このモデルでは、物々交換の過程から、最も保管費用が低い財が交
    換手段としての貨幣となる基本的均衡の他に、最も保管費用の高い財が
    貨幣となる投機的均衡が存在することが示されている。
     このモデルをベースに、財の耐性が異なる場合を考察したCuadras.
    Morato (1997)は、非耐久的な財でさえ交換手段としての貨幣となりう
    ることを示している。この研究ではマルクスへの言及はないが、実はマ
    ルクスは『経済学批判」において蓄蔵貨幣のもつべき性質に関連し
    て、すでに次のようなことを述べている。

    12:49 午前  
    Blogger yoji said...

    2009での参考文献と同じ


    (4) Nobuhiro Kiyotaki and Randall Wright,“On money as a medium of exchange,"Journal of Political Economy,Vol.97,1989,pp.927‐954
    https://pdfs.semanticscholar.org/18cc/744c0c60869ae32b80a453542dcd126e8574.pdf☆
    (5)Xavier Cuadras‐Morato,“Can ice cream be money?:perishable medium of exchange,''Journal of Economics,Vol.66,1997,pp 103‐125.
    https://www.researchgate.net/profile/Xavier_Cuadras-Morato/publication/5150086_Can_ice_cream_be_money_Perishable_medium_of_exchange/links/0fcfd5135cd530b45b000000/Can-ice-cream-be-money-Perishable-medium-of-exchange.pdf?origin=publication_detail☆☆

    12:51 午前  
    Blogger yoji said...

    2017

    Seventeen Contradictions and the End of Capitalism

    資本主義の終焉2017

    12:58 午前  
    Blogger yoji said...

    2014
    Seventeen Contradictions and the End of Capitalism

    ハーヴェイ 資本主義の終焉2017

    12:58 午前  
    Blogger yoji said...

    川越94

    (5)
    Harvey(2014)は、その第二章において、シルビオ·ゲゼルの提唱する非耐久的
    な性質をもつ貨幣の実践的可能性について言及し、それを資本主義的経済システム
    を乗り越えるための政治的実践の一つに取り入れている。

    6:11 午後  
    Blogger yoji said...

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    バーノン・スミス
    バーノン・ロマックス・スミス(Vernon Lomax Smith、1927年1月1日 - )は、米国の経済学者。
    カリフォルニア州オリンジにあるチャップマン大学の経済学教授(Argyros School of Business and Economics and School of Low)であり、ジョージ・メイソン大学の研究学者でもある。専門は実験経済学。その他に資本理論、ファイナンス論、資源経済学の研究も行い、論文、著書多数。
    2002年ノーベル経済学賞を受賞。

    バーノン・スミス
    ニュークラシカル経済学

    生誕
    1927年1月1日(92歳)
    カンザス州, ウィチタ
    国籍
    アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
    研究機関
    パデュー大学
    カリフォルニア工科大学
    アリゾナ大学
    ジョージ・メイソン大学
    研究分野
    行動経済学
    影響を
    受けた人物
    ワシリー・レオンチェフ
    ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス
    実績
    組み合わせオークション
    実験経済学
    テンプレートを表示
    ノーベル賞受賞者ノーベル賞
    受賞年:2002年
    受賞部門:ノーベル経済学賞
    受賞理由:行動経済学と実験経済学という新研究分野の開拓への貢献を称えて
    目次
    略歴 編集
    1927年 カンザス州ウィチタで生まれる。
    Wichita North High Schoolとフレンズ大学に通う。
    1949年 カリフォルニア工科大学で電気工学を修了する(B.S.)。
    1952年 カンザス大学にて経済学修士を取得する(M.A.)
    1955年 ハーバード大学にて経済学博士号を取得する(Ph.D.)。
    1955年~1967年 パデュー大学の教授として教える。
    1967年~1968年 ブラウン大学の教授として教える。
    1968年~1972年 マサチューセッツ大学(アムハースト)の教授として教える。
    1972年~1973年 スタンフォードの行動科学先端研究センターに移る。
    1973年~1975年 カリフォルニア工科大学の教授として教える。
    1975年~2001年 アリゾナ大学の教授として教える。
    2002年 ノーベル経済学賞を受賞する。
    2002年~2008年 ジョージ・メイソン大学の経済学と法学の教授として教える。
    2008年~現在 カリフォルニア州オリンジにあるチャップマン大学のthe Economic Science Institutionに移る。
    人物 編集
    経済理論が想定する環境を実験室の中に再現し、人間を被験者としてデータ収集、理論の検証を行う実験経済学の方法論の確立が評価され、2002年ノーベル経済学賞を受賞。
    また、人類が直面する地球規模の諸問題に対して優先順位を提起したコペンハーゲン・コンセンサス会議にも参加。
    2005年2月、自身がアスペルガー症候群であると公表。[1]
    著書 編集
    単著 編集
    Investment and Production: A Study in the Theory of the Capital-using Enterprise, (Harvard University Press, 1961).
    Papers in Experimental Economics, (Cambridge University Press, 1991).
    Bargaining and Market Behavior: Essays in Experimental Economics, (Cambridge University Press, 2000).
    Rationality in Economics: Constructivist and Ecological Forms, (Cambridge University Press, 2008).
    共著 編集
    Economics: An Analytical Approach, with Ralph K. Davidson and Jay W. Wiley, (Irwin, 1958, Rev. ed., 1962).
    編著 編集
    Economics of Natural & Environmental Resources, (Gordon and Breach, 1977).
    Experimental Economics, (Elgar, 1990).
    共編著 編集
    Experiments in Decision, Organization and Exchange, co-edited with Richard H. Day, (North-Holland, 1993).
    The Law and Economics of Irrational Behavior, co-edited with Francesco Parisi, (Stanford Economics and Finance, 2005).
    脚注 編集
    ^ Herera, Sue (2005年2月25日). “Mildest autism has 'selective advantages'”. MSNBC. 2006年3月27日閲覧。
    外部リンク 編集
    Dr. Vernon L Smith at Chapman University School of Law
    Vernon Smith at George Mason University
    Smith's bio at the Mercatus Center
    Senior Fellow at Cato Institute
    Constructivist and Ecological Rationality in Economics 2002 lecture at NobelPrize.org
    Profile and Papers at Research Papers in Economics/RePEc
    Vernon L. Smith at Econlib
    図書館にあるバーノン・スミスに関係する蔵書一覧 - WorldCatカタログ
    Articles 編集
    Interview with Vernon Smith, Region Focus, Spring 2003
    Reflections On Human Action After 50 Years[リンク切れ] by Vernon L. Smith, Cato Journal, Fall 1999
    "Using Experiments to Inform the Privatization/Deregulation Movement in Electricity,"[リンク切れ] by Stephen J.Rassenti, Vernon L.Smith, and Bart J.Wilson, Cato Journal, Winter 2002
    The Clinton Housing Bubble, Vernon L. Smith, The Wall Street Journal, December 18, 2007
    Human Betterment through Globalization by Vernon L. Smith, December 19, 2008
    From Bubble to Depression?, Steven Gjerstad and Vernon L. Smith, Wall Street Journal, April 6, 2009


    ノート

    7:41 午前  
    Blogger yoji said...


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    Wikipedia
    2
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    ラインハルト・ゼルテン
    ラインハルト・ゼルテン(Reinhard Selten、1930年10月5日 - 2016年8月23日)は、ドイツの数学者、経済学者。専門はゲーム理論、実験経済学。ボン大学名誉教授。

    ラインハルト・ゼルテン

    2001年
    生誕
    1930年10月5日(88歳)
    ドイツの旗 ドイツ国、ブレスラウ
    (現 ポーランドの旗 ポーランド、ヴロツワフ)
    死没
    2016年8月23日(85歳)

    ポズナン
    国籍
    ドイツの旗 ドイツ
    研究機関
    ボン大学
    研究分野
    ゲーム理論、実験経済学
    母校
    フランクフルト大学
    影響を
    受けた人物
    エーヴァルト・ブルガー
    ヴォルフガング・フランツ
    影響を
    与えた人物
    アクセル・オッケンフェルス
    ベニー・モルドヴァニュ
    実績
    ゲーム理論
    受賞
    ノーベル経済学賞(1994年)
    テンプレートを表示
    ノーベル賞受賞者ノーベル賞
    受賞年:1994年
    受賞部門:ノーベル経済学賞
    受賞理由:非協力ゲームの均衡の分析に関する理論の開拓を称えて
    目次
    経歴 編集
    ヴロツワフ(現ポーランド・ブレスラウ)でユダヤ人の父親とプロテスタントの母親の間に生まれた[1]。1942年に父親が病死し、14歳の時にはナチス政権のためギムナジウム退学を余儀なくされた。母、兄弟、妹とともにブレスラウを出て、難民としてザクセン、オーストリア、ヘッセンをめぐり、農場などで働いた。

    1947年から1951年はヘッセン州メルズンゲンに住み、ギムナジウムに通った。通学に往復3時間半を要し、そのなかで幾何学と代数学の問題に興味を抱いた。1951年にフランクフルト大学に入学し数学を専攻。1957年に同大学で指導教授のエーヴァルト・ブルガー (Ewald Burger) のもと修士号を得た。修士号取得後、ハインツ・ザウアーマン (Heinz Sauermann) の指導で経済研究所の実験経済学を研究。

    1959年、エリーザベト・ラングライナー (Elisabeth Langreiner) と結婚。同年、ザウアーマンと共著で『寡占実験』(Ein Oligopolexperiment) を出版。1961年、フランクフルト大学からPh.D.(数学)を得た。

    1962年、ザウアーマンと共著で Aspiration Adaptation Theory を、1965年には Spieltheoretische Behandlung eines Oligopolmodells mit Nachfrageträgheit を出版。

    1965年、エルサレムにおける「ゲーム理論のワークショップ」に招かれ、ジョン・ハーサニと協力が始まる。1967年・1968年にカリフォルニア大学バークレー校ビジネススクールの客員教授、1969年から1972年までベルリン自由大学の教授を経て、1972年から1984年の12年間はビーレフェルト大学の教授を務めた。1984年からはボン大学の経済学教授となる。経済学教授としては初のことであった。1987年・1988年は再びビーレフェルト大学に戻って客員教授を務めた。1991年『ゲーム平衡モデル』を出版。

    1994年、ゲーム理論の研究で、この年のノーベル経済学賞をジョン・ナッシュ、ジョン・ハーサニの2人と分け合った。

    業績 編集
    ゲーム理論のほか、限定合理性の研究でも実績をあげており、実験経済学の父と呼ばれている。また、論文に気に入らない修正を加えられるのを嫌ってあえて無名の雑誌に論文を投稿していたこともある[2]。

    ボン大学の名誉教授であり、その他いくつかの大学からも名誉博士号を贈られている。

    1959年からはエスペランティストとなり[1]、夫人ともエスペラント運動が縁で知り合った[3]。2009年欧州議会議員選挙では、エスペラントを欧州の公用語にすることを目指す欧州・民主・エスペラント (Europe – Democracy – Esperanto) のドイツからの第一候補者となった[4]。

    出版物 編集
    Preispolitik der Mehrproduktenunternehmung in der statischen Theorie, Berlin-Heidelberg-New York: Springer-Verlag (1970). – in German
    General Equilibrium with Price-Making Firms (with Thomas Marschak), Lecture Notes in Economics and Mathematical Systems, Berlin-Heidelberg-New York: Springer-Verlag (1974).
    A General Theory of Equilibrium Selection in Games (with John C. Harsanyi), Cambridge, MA: MIT-Press (1988).
    Models of Strategic Rationality, Theory and Decision Library, Series C: Game Theory, Mathematical Programming and Operations Research, Dordrecht-Boston-London: Kluwer Academic Publishers (1988).
    Enkonduko en la Teorion de Lingvaj Ludoj – Ĉu mi lernu Esperanton? (with Jonathan Pool), Berlin-Paderborn: Akademia Libroservo, Institut für Kybernetik (1995). – in Esperanto
    Game Theory and Economic Behavior: Selected Essays, 2. vol Cheltenham-Northampton: Edward Elgar Publishing (1999) .
    New edition of: Models of Strategic Rationality (1988), with a Chinese Introduction. Outstanding Academic Works on Economics by Nobel Prize Winners. Dordrecht-Boston-London: Kluwer Academic Publishers (2000).
    Chinese Translation of: Models of Strategic Rationality (1988). Outstanding Academic Works on Economics by Nobel Prize Winners. Dordrecht-Boston-London: Kluwer Academic Publishers (2000).
    Russian Translation of: A General Theory of Equilibrium Selection in Games (with John C. Harsanyi), Cambridge, MA: MIT-Press. (2000)
    Human Behaviour and Traffic Networks (with Michael Schreckenberg) (2004).
    Economics Lab: An Intensive Course in Experimental Economics (with Daniel Friedman and Alessandra Cassar) (2004).
    脚注 編集
    [ヘルプ]
    ^ a b http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/1994/selten-autobio.html
    ^ “アーカイブされたコピー”. 2007年6月30日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2007年6月30日閲覧。 (p.11)
    ^ Lins, Ulrich & Ertl, István. "Intervjuo kun Reinhard Selten, Nobelpreemiito" Esperanto (n° 1065-12, December 1994, p. 203
    ^ Eŭropo - Demokratio - Esperanto: Germanio
    外部リンク 編集
    ウィキメディア・コモンズには、ラインハルト・ゼルテンに関連するカテゴリがあります。
    Laboratorium für experimentelle Wirtschaftsforschung - ゼルテンが創設したボン大学の研究室
    Reinhard Selten – Autobiography - ノーベル委員会による経歴紹介ページ
    ラインハルト・ゼルテン
    ノート
    最終編集: 2 か月前、Nnh
    関連ページ
    ジョン・ハーサニ
    船木由喜彦
    西村直子
    Wikipedia

    コンテンツは、特に記載されていない限り、CC BY-SA 3.0のもとで利用可能です。
    プライバシーデスクトップ

    7:15 午前  
    Blogger yoji said...

    マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学 (講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー) – 2015/2/11
    川越 敏司 (著)
    kindleあり

    マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書) 単行本 – 2013/9/4
    坂井 豊貴 (著)

    メカニズムデザインと意思決定のフロンティア2014/5/22
    坂井 豊貴
    単行本
    ¥ 3,024プライム

    メカニズムデザイン―資源配分制度の設計とインセンティブ 単行本 – 2008/8/1
    坂井 豊貴 (著), 藤中 裕二 (著), 若山 琢磨 (著)
    5つ星のうち 4.8 5件のカスタマーレビュー

    8:41 午後  
    Blogger yoji said...

    91 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/04/04(木) 11:46:55.69 ID:LWiKo/Y9
    経済学は、古典派や行動経済学ではなく、実験経済学がこれからの主流になるかもしれないらしい。

    教科書は七千円もする高価な本だ。

    「経済学のための実験統計学」ピーター・G・モファット
    7020円。

    すげえなあ。

    7:49 午後  
    Blogger yoji said...


    経済学は、古典派や行動経済学ではなく、実験経済学がこれからの主流になるかもしれないらしい。
    教科書は七千円もする高価な本だ。
    「経済学のための実験統計学」ピーター・G・モファット
    7020円。


    経済学のための実験統計学 単行本 – 2018/12/22
    Peter G. Moffatt (原著), ピーター モファット (著), 川越 敏司 (翻訳), 會田 剛史 (翻訳), 小川 一仁 (翻訳), 佐々木 俊一郎 (翻訳), 長江 亮 (翻訳), 山根 承子 (翻訳)


    商品の説明
    内容紹介
    実験データから被験者の多様な行動原理(異質性)をあぶり出し、現象の背後にある因果関係に迫る実験的アプローチの統計的分析手法。

    内容(「BOOK」データベースより)
    経済学における実験研究のバイブル。実験データから被験者の多様な行動原理(異質性)をあぶり出し、現象の背後にある因果関係に迫る実験的アプローチに関する統計手法の数々。実験計画法や処理効果の検定といった伝統的な手法から有限混合モデルといった最新の手法まで網羅的に取り扱う。また、統計ソフトウェアSTATAによるプログラム例も提供されており、ほとんどの実験データに対処可能。

    商品の説明をすべて表示する
    登録情報
    単行本: 640ページ
    出版社: 勁草書房 (2018/12/22)
    言語: 日本語
    ISBN-10: 4326504528
    ISBN-13: 978-4326504527
    発売日: 2018/12/22


    Amazon | Experimetrics: Econometrics for Experimental ... - アマゾン
    www.amazon.co.jp/...Experimental...Moffatt/.../023025...
    Experimetrics: Econometrics for Experimental Economics (英語) ペーパーバック – 2015/12/4. Peter G. Moffatt (著).


    経済学のための実験統計学
    著者名等 
    ピーター・G・モファット/著  ≪再検索≫
    著者名等 
    川越敏司/監訳  ≪再検索≫
    著者名等 
    會田剛史/〔ほか〕訳  ≪再検索≫
    著者等紹介
    【川越敏司】1970年和歌山県和歌山市生まれ.福島大学経済学部卒業,大阪市立大学大学院経済学研究科前期博士課程修了,博士(経済学).埼玉大学経済学部社会環境設計学科助手等を経て,現在,公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科教授.著書は『実験経済学』(東京大学出版会),『行動ゲーム理論入門』(NTT出版),『はじめてのゲーム理論』(講談社ブルーバックス),『現代経済学のエッセンス』(河出ブックス)など多数.訳書にイツァーク・ギルボア『意思決定理論入門』(NTT出版),同著者『不確実性下の意思決定理論』(勁草書房),フランチェスコ・グァラ『科学哲学から見た実験経済学』(日本経済評論社)など多数.(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
    出版者  
    勁草書房
    出版年  
    2018.12
    大きさ等 
    22cm 640p
    注記   
    原タイトル:EXPERIMETRICS
    NDC分類
    331.19
    件名   
    経済統計  ≪再検索≫
    件名   
    計量経済学  ≪再検索≫
    件名   
    実験経済学  ≪再検索≫
    要旨   
    経済学における実験研究のバイブル。実験データから被験者の多様な行動原理(異質性)をあぶり出し、現象の背後にある因果関係に迫る実験的アプローチに関する統計手法の数々。実験計画法や処理効果の検定といった伝統的な手法から有限混合モデルといった最新の手法まで網羅的に取り扱う。また、統計ソフトウェアSTATAによるプログラム例も提供されており、ほとんどの実験データに対処可能。
    目次   
    実験経済学における実験計画の統計的側面;処理効果の検定;理論の検証、回帰、従属性;回帰分析を用いた意思決定時間のモデル化;実験データの離散性への対処;実験統計における順序データ;異質性への対処:有限混合モデル;実験データのシミュレーションとモンテカルロ法;最尤シミュレーション(MSL)法入門;ゼロへの対処:切断モデル;リスク下での選択:理論的問題;リスク下での選択:計量経済学的モデル;二値選択実験の最適計画;社会的選好のモデル;繰り返しゲームと質的応答均衡(QRE);推論レベルのモデル;学習モデル;要約と結論
    ISBN等
    4-326-50452-8
    ISBN等

    8:01 午後  
    Blogger yoji said...


    経済学のための実験統計学
    経済学のための実験統計学
    Peter G. Moffatt, ピーター モファット他 | 2018/12/22
    単行本
    ¥7,020¥7,020
    Amazon ポイント: 210pt (3%)
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    ジェイン・オースティンに学ぶゲーム理論:恋愛と結婚をめぐる戦略的思考
    ジェイン・オースティンに学ぶゲーム理論:恋愛と結婚をめぐる戦略的思考
    マイケル・S-Y・チェ、 川越 敏司 | 2017/12/25
    5つ星のうち 4.0 1
    単行本
    ¥4,968¥4,968
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    ¥ 3,025 (14点の中古品と新品)
    ビジュアル 図でわかる経済学 (日経文庫)
    ビジュアル 図でわかる経済学 (日経文庫)
    川越 敏司 | 2017/6/16
    新書
    ¥1,080¥1,080
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    ¥ 1 (25点の中古品と新品)
    マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学 (講談社選書メチエ)
    マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学 (講談社選書メチエ)

    8:04 午後  
    Blogger yoji said...

    佐々木周作「チーム研究の作法:フィールド実験の立上げから運営まで」『日本労働研究雑誌』を読んでて、やはりフィールド実験面白そうだと思う。フィールド実験の導入としては、依田高典・田中誠・伊藤公一朗『スマートグリッド・エコノミクス』が良いようで、Gerber & Greenを読む前に読もうと思う。

    5:06 午前  
    Blogger yoji said...

    現代経済学のエッセンス: 初歩から最新理論まで (河出ブックス) 単行本(ソフトカバー) – 2013/10/15
    川越敏司 (著)
    5つ星のうち 5.0 2件のカスタマーレビュー
    内容紹介
    これだけは押さえておきたい!基本原理から最新トピックまで現代経済学のエッセンスを明快レクチャー。ビギナーにもビジネスマンにも

    【目次】
    プロローグ 何のための経済学?
    第1章 市場の働きを知る
    第2章 人はなぜ交換するのか、貨幣はなぜ生まれたのか
    第3章 失業とインフレにはどんな関係があるか
    第4章 情報格差が市場を変える----情報の非対称性について
    第5章 不確実な状況での意思決定----リスクとあいまい性について
    第6章 人は互いに影響し合う----外部性について
    第7章 交渉での駆け引き----ゲーム理論への招待
    第8章 経済成長のメカニズム----貧富の格差はなくせるか
    第9章 多様性の中の経済----宗教、タブー、社会的アイデンティティ

    内容(「BOOK」データベースより)
    本書では、現代経済学の基本原理と重要トピックを、段階を踏みながら平易に解説。ミクロ経済学とマクロ経済学をシームレスに描き、通常の入門書ではなかなか取り上げられない新しい成果も紹介する、ビギナーにもビジネスマンにも便利な一冊。

    著者について
    1970年、和歌山県生まれ。博士(経済学)。公立はこだて未来大学教授。専門は実験経済学、ゲーム理論。『実験経済学』『行動ゲーム理論入門』『はじめてのゲーム理論』など。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    川越/敏司
    1970年、和歌山県生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科前期博士課程修了。博士(経済学)。現在、公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科教授。専門は実験経済学、ゲーム理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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    登録情報
    単行本(ソフトカバー): 241ページ
    出版社: 河出書房新社 (2013/10/15)
    言語: 日本語
    ISBN-10: 4309624626
    ISBN-13: 978-4309624624
    発売日: 2013/10/15
    梱包サイズ: 18.2 x 12.8 x 2.2 cm
    おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 2件のカスタマーレビュー
    Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 294,436位 (本の売れ筋ランキングを見る)
    106位 ─ 経済学入門
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    1:16 午前  
    Blogger yoji said...

    カルロッタ・みずの
    5つ星のうち5.0今までにない画期的な入門書
    2013年10月22日
    すでに世の中には経済学の入門書はたくさんありますが、本書はそれらとは一線を画します。

    偏見かもしれませんが、従来の入門書は「限界」概念や「IS-LM分析」等々の説明に徹しきりで経済学がどんな学問なのか、目的が何なのかいまいちよく分からなかったり、あるいは「経済学ではこう考えます」のようになぜそうなるのか説明せずに思考法だけを伝授したりするものばかりでした。

    本書はこれらを両方をカバーしている希有な入門書だと思います。本書は、まず厚生経済学の基本定理を丁寧に説明したうえで、そこに向かうストーリーとして経済学の歴史・概念・モデル諸々を説明していくスタイルです。ミクロ経済学とマクロ経済学の両方を取り扱っているので、それらがどのようにリンクしているか理解しやすかったり、ストーリーで説明されるため今の議論がどんな位置づけにあるのか分かりやすく、経済学の個々を勉強していては見失いがちな全体像をクリアにしてくれます。

    また、行動経済学・実験経済学のことも触れられていたり、昨年のノーベル経済学賞受賞分野であるマーケット・デザインの説明もあったりと、ホットなトピックもふんだんに盛り込まれています。副題が示しているように、まさに「初歩から最新理論まで」です(ちなみに、いまだにマクロを「IS-LM」で説明する教科書がありますが、本書は「IS-MP」で議論され、なぜLMでないかを説明しています)。特筆すべきは、いまや閑却された(?)マルクス経済学の知見にもスポットをあて、新古典派経済学とマルクス経済学とのインタラクトの様子も分かることです。そして最後の第9章では、政治学や人類学の分野で議論されていた宗教等の問題を経済学の知見から整理しています。

    基礎的な説明もきちんとされるため予備知識は必要なく難解な数式もありませんし、文末脚注に参考文献がたくさんリストアップされているため、厳密な議論が知りたかったりもっと勉強したかったりする場合にも対応する(価格設定も)良心的な入門書で、経済学の簡単なおさらいにも使えると思います。

    商品説明欄には目次がないので掲載しておきます。

    *****目次*****
    第1章:市場の働きを知る
    第2章:人はなぜ交換するのか、貨幣はなぜ生まれたのか
    第3章:失業とインフレにはどんな関係があるか
    第4章:情報格差が市場を変える【情報の非対称性について】
    第5章:不確実な状況での意思決定【リスクとあいまい性について】
    第6章:人は互いに影響し合う【外部性について】
    第7章:交渉での駆け引き【ゲーム理論への招待】
    第8章:経済成長のメカニズム【貧富の格差はなくせるか】
    第9章:多様性の中の経済【宗教、タブー、社会的アイデンティティ】
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    岡本太郎
    5つ星のうち5.0経済学的思考法への招待
    2013年12月20日
    著者の『はじめてのゲーム理論』(ブルーバックス)に続き、一般向け(学生・社会人など)の経済学入門書・解説書です。特に初学者にとって、良書とされている本を2,3冊丹念に読み干すことが経済学や経済現象の理解に重要であると私は思いますが、その良書の1冊として申し分ない本だと思います。

    特に第1,2,4,5,6,7章は一部内容が高度であり、大学院レベルでもありながら、他の解説書に比べて分かり易くかつ簡潔に書かれていて、経済学をすでに学んでいる学生や教師にも参考になるところが多いと思います。それは、先生のゲーム理論本にも同様に言えることであり、この本に関しても、他に類する経済学書はないように思います。希少価値は非常に高いと思います。

    現在の経済学と経済学的思考法をつかむには最適で、いわゆる理工系の方々にも手に取って読んで頂ける本だと思います。
    11人のお客様がこれが役に立ったと考えています

    1:17 午前  

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